スーパームーン

ずっと天気がぐずついていたのに、スーパームーンと騒がれたとたんに毎晩お月様が顔を出してくれます。ハロウィーンのセールも始まっていますけれど、月光浴を楽しんでもお化けは出ないでしょうな。日本ですし、ね。
ということで、いつものお茶に濁しの写真であります。

海はこれは日本海側の入り江です。これもリアス式というべきなのか、ともかく島根半島は地形が複雑でこんな入り江がわんさかあります。岸には海蝕の洞窟もたくさん。海側からしか見えない、行けないところが満載のようで、観光船の出る「加賀の潜戸」(かがの くけど)には「賽の河原」とよばれる洞窟もあります。まだ自分は行った事が無い、というより観光船に乗った事がないわけで。日本海は冬荒れることが多いので観光船は出る時期がきまっております。
と、話はずれましたがここは中国地方?では透明度トップクラスの海水浴場。ウニとかサザエとかいますが穫っちゃあいけません。シーズンがすぎたらもう海独り占めという幸せになれる海岸です。
無線塔のある山が見えているのは、これは隠岐島に流された山中鹿之介(ってご存知)が島を抜け出て本土に着いて御家再興(尼子氏)のために兵を集めて砦を築いた「忠山」といいます。こんな綺麗なところを舞台に戦争をしていた、というわけです。
いや、これも自分他所の出身なのでいろいろ教わったのですがいまいち頭にはいっておりませんが、まあともかく。

お月様は、宍道湖の東の端にあたる松江市街の一番西に架かっている橋の上のもの。田舎に似合わぬ超高層ビル(?これ一棟しか周辺にないとおぼしめせ。無粋な…)は某地方銀行の本店なり。うさぎさんのうしろの超低層建築は島根県立美術館。左から2番目のうさぎさんが幸運のうさぎさんといわれてます。

ながながと失礼。視力のかなり弱った自分でも相当くっきりお月様が見えるのはなかなか嬉しいこのごろであります。





紫陽花どき

ご無沙汰しております。最近、あいやもともと面倒臭がりやなのがとみに増して、本は読みっぱなし。倦怠期でありましょうか。
いつものお茶濁しで、松江市内の月照寺の写真でもおめにかけましょう。ここは県庁から徒歩10分あまり。歴代のお殿様の菩提寺で、紫陽花寺としても有名なところです。紫陽花の花期は長い筈なのですが、盛りに出会わないわたくしめ。今回はずれていたおかげか観光客は少なく画面に人の影が映り込まなかったのはいいのですが、いつの時期にきても真っ昼間にきても幽玄の雰囲気が漂っております。

ひとつの門の彫刻は、名工といわれた「如泥」(じょでい)。ほかにまことにでかい「大亀」がおりまして、これにも逸話というか怪談がつたわっています。ゴーストツアーのルートにもなっていますが、どうかすると昼でも怖いのに、懐中電灯の灯りだけでこのお寺を歩くなどと自分には物好きとしか思われず。

今年は行くのが早すぎました。残念。




麗子像

先日高松市高橋由一の「鮭」を見に行って、今回は岡山県立美術館にて「鎧」を。偶然ですがちょうど明治維新のドタバタのなかで生きていた人たちの絵の話を見学することになりました。

岸田劉生の父岸田吟香と、隆生、その娘麗子という三代にわたる時代を主題とした企画展。勤王の志士をやっていたという天才児と言われた男が、身分を隠して頭脳だけを切り札にさまざまな職を転じて世を渡り70歳あまりで巨万の富をつくり子供は16人?という波瀾万丈な人生を生きる。兄弟姉妹の中では下から数えた方が早い隆生は16歳で両親をなくして経済的に逼迫して中学中退するも画家を目指して独学、画家として売れっ子となったその最中38歳にて急死。麗子は父の親友だった武者小路実篤を頼り舞台女優、画家、文章家として活動するも、本格的な活動はこれからという48歳にて死去。

吟香が高橋由一と親しかったということで「武者鎧」が展示されていました。技術的にはとても丁寧に描かれていて好印象はあるけれど、現代の油絵として見たらレベルとしてはさほどでもない感じ。が、先日の明治期の油絵挑戦悪戦苦闘の歴史を加味すると、この時代でこのレベルまで描けるようになったのかと感慨深い。

岸田劉生はいまから脂が載ってくるという時期に突如断ち切られたという感が大きい。麗子像と静物画はやはり傑作だと思う。未完下塗り状態の作品があったので興味深し。やはり背景は赤の下塗り。完成品はきっと黒になったことだろうと思われ。決して天才肌の作家とは言えないし黒田清輝などの派手さはないけれども迫力は相当なものがあり。
麗子は多分日本画の方が性格に合っていたと思われる。

何という本でしたっけ完璧に忘れておりますが、岸田劉生の伝記読んだ筈なんですけど。
薄暗い部屋で麗子像は見たくないよなあ、としみじみ。

椿姫

いつもは椿を見てから桜の花見という順番なのですが、今年は順序がちがいまして桜まつりのさなかに椿の花めぐりとなりました。桜の花は天守閣のある上の方が主。椿の花巡りをするならば天守閣のある方へはのぼらず、ぐるぐるとらせんを描くようにお城の周りのめぐってゆくのがいつもです。
訪れた時期が遅いせいで、花々は爛熟というかそのあしもとにぼたりぼたりと散らばっていました。大輪の花が転がっている様はなかなかなものです。
薮椿もまだ咲いているものがあるので楽しめます。なにより桜の方へ人が集まっているので独り占めの状態なのが嬉しい。
外国の話ではありますが、さて椿姫がつけていた、付けるとしたらどのタイプの椿の花だったのかしらと毎年同じ事を考えてしまうのであります。あ、普段は白い花なのでしたよね。その理由は…言わぬが花。
この日花盛りだった枝垂桜は、宍道湖畔の木です。西側から北側にある松江しんじ湖温泉が見えています。






花まつり

お花盛りの季節となりました。お茶を濁す、という写真展覧。
大きなしだれ桜は松江城の北にある千手院のもの。いつもはこれが散った頃にソメイヨシノが盛りになるのですが、今年はいっぺんに咲いてしまった様子。
水仙とアマリリスはイングリッシュガーデンの水仙祭りです。毎回見た事の無いようなかたちの水仙に出会えます。品種が無数にあるような気がする。それはそれで楽しみなのであります。






夕陽など

とりあえず宍道湖夕景など。これから黄砂の時期に入ってきて、世の中がみいんな黄色がかってきます。花粉もひどいけど黄砂は化学物質含んでいるのでこれまたこわい。こんな、工業地帯でもない田舎にPM2.5なんて冗談じゃないですまったく。光化学スモッグですか???まさか、と思っていたらこのしまつ。飛んでくるものに国境はなしでしょうか。ミサイル軌道の真上にいるような気もしますが…


春の声

日曜日の朝初鶯の声を聞いたと家人が言っておりました。あまり上手い鳴き方ではなかったそうな。冬の間に鳴き方を忘れちゃうのでしょうか、それとも新人かしら。あちらこちらで聞いているうちに、時々地域によって癖があるらしきことに気づいたりします。

というわけでたまの写真ご開陳であります。今年は大雪になると脅されたのですが、どうもここいらの地域はさほどでもありませんでした。(これから…とはないと思うけど)
ただずっと曇天大荒れの天気が続いて気が滅入ったりするのは山陰であります。ひさしぶりにいい天気だった時にあちこちまわってみた時の写真をご覧に入れましょう。
伯耆大山は、岸本駅から山の方へ上っていったところにある植田正治(うえだしょうじ)美術館からの山頂の眺め。冬期は雪のために閉館になります。今月から開館かな。館内から前面にある浅いプールに映る「逆さ伯耆大山」を見る事ができます。

もう一枚は、これは出雲平野にある平田市の「一式飾り」という縁起物?です。お皿やお猪口とかいろんなものを穴をあけずに針金でくくってつくります。一式というのは「陶器」とか「台所用品」?とか分類的に一緒ということを意味しているそうです。これを見せてくださったお醤油やさんは、花嫁さんが頭につけてきた「簪一式」でつくった「宝船」をみせてくださいました。お祭りのときに地区ごとで出来を争うというらしく、大小さまざま見事なものです。今回は阿吽の狛犬があまりに可愛くて思わず撮影です。いちばん受けたのは、狛犬の頭。モジャモジャの巻き毛、よく見ると陶器の蝦蟇がうじゃうじゃと。

あとの一枚は、お決まりの日本海。この日は地響きがするくらいの怒濤。島根半島日本海であります。