ビッグ・フイッシュ

ビッグフィッシュ―父と息子のものがたり


ビッグ・フィッシュ」父と息子の物語    ダニエル・ウオレス  河出書房新社  ISBN:4309203353 C0097


マーク・トウエインの系譜というか(そこのところ詳しくない)ジャンルの一つに「おもしろ可笑しきほら吹き話」というのがあって(ほんとかよ)、そういうタイプの話の本なんだと思うが、じつをいうとこういうのに自分はあまり食指がうごかない。
(米国のお家芸かと思ったが、よく考えると独逸の「ブリキの太鼓」とか、スコットランドとかアイルランドとかにもそういう風土があるよなあ)
にもかかわらず、開いてしまったのは先日映画になったのを後半半分くらい観たゆえ。映像がかなり楽しかったのだ。まるでサーカスのキャラクター満載でお祭り騒ぎ。なんだこれは、と思った次第。

へんな誇大妄想狂の話でないところ、ほのぼのとしてなかなか良かった。俳優さんも男前だったし、なにしろスター・ウオ−ズの師だから誠実そうにみえる。(おい)
むやみやたらに小咄がでてくるところなんぞ、楽しくていい。映画もその雰囲気をしかと再現していたわけだと納得。
こんなオヤジがいたらば、よのなかもっと面白く明るいだろうにと思はるる。