2008-12-01から1ヶ月間の記事一覧

家族の昭和

「家族の昭和」 関川夏央 新潮社 ISBN:9784103876045 C0095「二つの月の記憶」 岸田今日子 講談社 ISBN:9784062143998 C0093 向田邦子と幸田文を語りつくす、というところまでは行かないがこれは必見の書。 残念ながら金妻(「金曜日の妻たちへ」を当時こう…

メメント

以前デビッド・ストラザーンを見たくて探し出して来た「LAコンフィデンシャル」 ラッセル・クロウもええと「アメリカンビューテイ」のおじさん(ケヴィン・スペイシー?)も眼じゃない時期で、唯一?気に入ったガイ・ピアースならいいか、 映画自体の評判も良…

書誌情報 4号

第四号の書誌情報です 学友会雑誌 第四号 形態 洋装丁 大きさ 223×150×5 ページ数 92頁 英文4頁 附録5頁 表紙装飾 染色なし 明治三十三年七月 印刷の形態 一部2段組 標題 「學友會雜誌 第四號 島根縣第一中學校學友會」 発行兼編輯人 松井實五郎…

わが夫、チェ・ゲバラ

「わが夫、チェ・ゲバラ」愛と革命の追憶 アレイダ・マルチ 朝日新聞出版 ISBN:9784022504326 C00307年間の結婚生活、33歳で4児と共に残される。ゲバラ享年39歳。 八面六臂の生活のなかでよくもまああれだけの仕事ができたものだと感心する。命を危険…

書誌情報 2号

ここで入力予定の書誌情報を記載しておきます。 とりあえず各号の目次はできているので、書き起こし作業の進捗状態=ストックによってはこちらをしばらく記載するかもしれません。内容的には雑誌冒頭の漢字熟語が並んでしかも内容空疎(失礼!)に近い項目よ…

忘年会

今年唯一の忘年会出席。普段顔をつきあわせているのが60〜80代の高年齢ばかりなので、久々に20代、30代の若者たちの話を聞いていると体力気力上り坂の気合いに圧倒される。 「自分を恃んで迷う事なし」という姿勢、自分の若い頃もそうだったろうかと…

熊本第五高等学校の4

昨夜あれこれ見ておりましたら、嘉納治五郎氏が校長をつとめておられたとか書いてあり、たまげました。 いままで一体何を読んで来たのかとお叱りをいただくような無知蒙昧のありさま。っていうか普段いかにいい加減に流して読んでいるかという証明であります…

高等商業学校の6

高等商業学校の項で抜けていたような気がする「短艇部」付け加えておきます。 様子が分からなかったので松江から遠征したのだろうかと考えていたが、これは商業学校生徒の書いたものであるらしい。 隅田川のようである。えらく大仰な大会なのである。皇族ま…

熊本第五高等学校の3

やはり環境が整わなければ、面倒が増えるので人気もなくなる。 今回大人気なのはテニス部。そのわりにはボロボロにいっているけれども、軟弱者でも可能とか婦女子の遊戯とか言われると現代のウインブルドンなんかの中継を見たらひっくりかえるだろうなあと考…

熊本第五高等学校運動部の2

いわゆるボート部です。いろいろ内紛があって環境が整わないとの嘆き。同窓会などからつきあげもありいろいろうまくゆかないと。これは何時の世もおなじか。 端艇部 此の部元と艇庫所在地の不便なるため創設以来甚だ不振なりしが昨年委員其人を得しため意気…

コンゴ・ジャーニー

「コンゴ・ジャーニー」上 レドモンド・オハンロン 新潮社 ISBN:9784105058517 C0098「コンゴ・ジャーニー」下 レドモンド・オハンロン 新潮社 ISBN:9784105058524 C0098 たとえばこの本のおそろしさは、吾妻ひでおの「不条理日記」を初めて読む時のようなも…

クジラの彼

「クジラの彼」 有川浩 角川書店 ISBN:9784048737432 C0093「坊ちゃん」の時代第一部 関川夏央 谷川ジロー 双葉社 ISBN:4575930598 C0079「坊ちゃん」の時代第二部 秋の舞姫 関川夏央 谷川ジロー 双葉社 ISBN:4575931764 C0079「平等ゲーム」 桂望実 幻冬舎 …

熊本第五高等学校運動部の1

だんだん切羽詰まって来た。さっさと補給しないとネタが尽きる。 さて、今回は熊本第五高等学校の運動部の状況。野球部は対抗試合には向いているようでどこにもあるようだ。 といいつつ熊本人には野球は向いていないらしい。では、何が向いていると書いてあ…

学資金の2

この項で面白いのは、学生の日常服がわかること。そういえばこの時代の書生の服装は、必ず着物の下にはシャツを着て袴をはいているイメージがある。それに帽子をかぶった、いわゆる「フクちゃん」のかっこうだ。とりあえず「靴」もありらしい。あれ、「はか…

風邪

今月のはじめに風邪をひいて一旦治ったかと思っていたら、また病状ぶりかえし。 以来夜間横になっていてもずっと咳が出て眠っている気がしない。おかげで最近早起きしてやっていたネットができなくなった。夜間は家人がパソコンしているので落ち着いてできな…

学資金の1

たまたま手元にある「坊ちゃんの時代 第二部 秋の舞姫」によれば、明治42年入社の石川啄木の月給25円夜勤手当1円、同じく朝日新聞入社夏目漱石は月給200円。啄木に至っては経済観念ゼロと言われた?人だし、漱石は双方の実家まで養っていたのでそれ…

金沢高等学校の5

この項はこれで終了。それにしても、今ではこのように中学校(=高校)を中途退学して暫く「遊学」し今度は高校(=大学)に編入などところころ学校を変える例は余り無いと思うのだが、この頃は珍しくなかったのだろうか? 「坊ちゃんの時代」(関川夏央・谷…

金沢第四高等学校の4

この頃はさすがにまだ「お殿様」もかなりの権威とそれなりのお金を持っていたと知れる。私財を投じて奨学金制度を支持するというところに、「恵まれたるものの義務」としての意識があったともいえるしある意味人材への投資ということもあったのだろう。軍人…

おそろし

「おそろし」三島屋変調百物語事始 宮部みゆき 角川書店 ISBN:9784048738590 C0093 何がおそろしいって、この本の終り方が一番恐ろしかったりして。人間関係のいちばん深い所衝いているような気がします。流石に「耳袋」お好きなお方であります。こんなもの…

金沢第四高等学校の3

この項で一番(自分としては)ウケたのはここの部分だった。最近の若い子ってブーツは履いても断じて「長靴」は履かない。余程の土砂降りでなければ傘を持ちたがらない。そこのところはいつの時代も同じなのだろうけど。 手織り木綿(絣の着物)を来て下駄を…

図書館戦争

「図書館戦争」 有川浩 メデイアワークス ISBN:4840233616 C0093「貧格ニッポン新記録」 ビートたけし 小学館101新書006 ISBN:9784098250066 C0295図書館シリーズの第一作。先に読んだのは「内乱」だったっけ? ほとんど忘れております。「図書館警察…

金沢第四高等学校の2

学生の身分で花柳界に入り浸ることのできる子息というのは、この時代いかなる出自の生徒にやあらむ。 さすがに眼に余る行為と云う事で巷にては非難轟々、とうとう校長迄まで罷免されというところがかなりの醜聞であったと推測される。かまやつひろしの「我が…

やぶ?

月一で薬をもらいに行く。 検査数値が非常にわるい、とのご指摘をいただく。はいはい不摂生でして。 「今風邪をひいています」と説明したらちょっと喉をみる。無言。 「風邪引いたくらいでこんな結果になるようでは困りますね」。 対峙して、無言。 「ではい…

不機嫌亭漱石

「不機嫌亭漱石」坊ちゃんの時代第五部 関川夏央 谷川ジロー アクションコミックス 双葉社 ISBN:4575935239 C9979「できそこないの男たち」 福岡伸一 光文社新書371 ISBN:9784334034740 C0245「ミランダ殺し」 マーガレット・ミラー 創元推理文庫 ISBN:44…

金沢第四高等学校の1

今回からしばらく金沢にある第四高等学校の紹介。 未知の國ではありまするが、当地におすまいの方には感慨深いものがあるかと。 何よりこの項で楽しめるのは高校生の日常?がうかがいしれるところ。しかしなぜ校長などの年俸をわざわざ記しているのか、そこ…

蓄音機実験

では年末にあたり、余興をひとつ 4.6 蓄音機実験につき郷友に報する文 2年乙 杉谷茂 (2号 68頁〜69頁)前略御免被下度候 予て新聞紙上にて御覧の事と存候処の彼の有名なる米国エヂソン氏の発明に成りたる新蓄音機本日本校に於て実験致され候処余り面…

熊本通信の3

というわけで、今回の目玉? みつかりましたかって、一目瞭然というもの。 たまたま「坊ちゃんの時代 第五部不機嫌亭漱石」を見ていたら、明治35年に英国留学しているのでその直前ということになる記事。小泉八雲の後釜に第五高等学校、帝大とどちらもなっ…

熊本通信の2

前の年に工学部が開設され、校舎も建築中、教師など環境が整備されつつありというところ。 やはり何百人もの学生を受け入れるためには寄宿舎は必要不可欠のようである。 そういえば漱石の「猫」に寒月君が「鼻子」母子にめをつけられたのは下宿であったかし…

メモリー

「メモリー」上 ロイス・マクマスター・ビジョルド 創元SF文庫 ISBN:4488698123 C0197「メモリー」下 ロイス・マクマスター・ビジョルド 創元SF文庫 ISBN:4488698131 C0197単発的にしかも順不同でしかこのシリーズは読んでいないので、登場人物を思い出すの…

熊本通信の1

今迄は3号のかきおこしだったがこれからは、他の号もとりまぜてランダムに提示する。理由はただ「きまぐれ」のせい。今になって気づいたが、この紹介文は卒業生が書いているらしい。「校外会員」というのはその意味のようだ。 今回は熊本の高等学校に通って…