2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧

仁多地方行軍の13

今回の行軍で一番辛かっただろうと思われる件である。 現在の地図を見ると近くの山中には現在ダムがいくつか築かれているが、布部ダムというのがあるからこの附近のことだろう。今そのダム周辺を車でまわってもかなりの山奥だというのが了解できる。 このこ…

凍結

おとといは路面凍結。 子供と「車で送る」「送らないでいい」で冷戦となる。 親というのは、心配するのが仕事だなあとつくづく思う。 来た道だ。心配される側から、今度は心配する側へ。 まあ、自分の場合半分はパフォーマンスのような気がしなくもないが。…

仁多地方行軍の12

しばらくは横田の平原をあるいた。秋の紅葉は今も昔もこのあたりを名所としている。風景の見事さに歌も口からこぼれだす。山にわけいったところで天候が急変した。必死の思いで峠を越えると、そこには青空がひろがっている。まさに秋の空である。11時に亀…

仁多地方行軍の12

合戦の状況もさることながら、この負傷した生徒は失明したのではないかと答えの解らぬ疑問に頭を悩ませている。いずれにせよ、とうの昔にこの模擬戦に参加していた人々はすべて黄泉の世界へと旅立っているのはまちがいない。 勝敗はどちらともいえなかったよ…

わたしの男

「わたしの男」 桜庭一樹 文芸春秋 ISBN:9784163264301 C0093 おったまげる。例えていうなら、ベリーロールしか見た事の無い人間が、生まれて初めて目の前で突然背面跳びをみてぐわあんと新記録だされたみたいな気分。 はっきりいってこの数十年蜿蜒と書かれ…

仁多地方行軍の11

26日、今日も時雨。うらめしい。 6時に起床喇叭が鳴る。友は、今日こそは敵に一泡ふかせてやるとやる気満々用意に大騒ぎだ。 第二喇叭で本部前に整列。雨はやんだがどんよりした雲がたれこめている。7時に第二中隊が陣をかまえるために出立する。第二中…

スキャナー・ダークリー

「スキャナー・ダークリー」 フィリップ・K・デイック原作の映画化。実写をアニメ画像ふうに処理している。美しい。 こういう風に画像化されてようやくこの作家の意図が分かったような気がした。レムとともにこの作家の作品は自分には難しすぎて何回読んでも…

仁多地方行軍の10

11時半日の谷(樋の谷?)の峠を超える。ここに茶屋があったらしい。 12時腰をあげて更に進む。ようやく三成(みなり)に着き茶菓の接待を受け馬木川に沿って行く。 ここに書かれた「絲原」氏は鑪(たたら)製鉄を営んでいた。現在「絲原記念館」があるは…

仁多地方行軍の9

雨はやんだ。虹が出たか。 あぜ道を三百人の生徒が行軍するさまは壮観、村人が口をあけて茫然としてみるのを見返して可笑しい。険しい山道にいよいよ入る。谿川に沿ってのぼってゆくきつい山道である。軍歌で士気を鼓舞しながらゆく。熊よけにはなったことだ…

仁多地方行軍の8

漢文特有の大袈裟な表現も本気かどうか判断し難い。 「双の眼に鮮血迸る」とは、修辞か否か。血圧大丈夫ですか?眼が充血してます? などと冗談言ったらブン殴られる世界であることは確か。ともかく戦闘は終り休戦の喇叭が吹かれ、負けました。 七時半から9…

safari

気がついたらSafariでPDFへのリンクを開けなくなっていた。 adobePDFViewer.plug-inがadobe readerを探せないとかいって、画面はダウンロード中の黒い画面がずっとつづく。 なんだこりゃあとおもいあれこれいじっていた。 とりあえずcontrolキー+クリックで…

仁多地方行軍の7

以下戦闘の詳細。戦闘準備完了、敵をまちかまえるところに黒い人影。あれは敵か、いや「野次馬」かとひそひそ会話をしている姿を想像して可笑しい。稲を架ける稲架がまだ分解されいていないらしい。流石に稲は掛けてないだろう。出雲地方の「はで」(はぜ?…

ドロレス・クレイボーン

「ドロレス・クレイボーン」 ステイーブン・キング 文芸春秋 ISBN:4163158103 C0097 その昔ペーパーバックを買って読みかけ、読み終える前に邦訳が出たといういつものパターン。十数年前に読んだと思われるが、その頃はインターネットはやっていなかった(否…

仁多地方行軍記の6

25日 起床ラッパの音が響き渡る6時。小雨が降っている。 寺領という山村を陣にしての演習がはじまる。どうも守るに不利な地形であるとおもわれる。 苅田の中にぽつんぽつんと森が見える。ここまで見渡しが良いと攻める方も盾にするものがなく丸見えである…

TOKYO BLACKOUT

「TOKYO BLACKOUT」 福田和代(ふくだかずよ) 東京創元社 ISBN:9784488024369 C0093 「かの蒼空に 啄木日録」 坊ちゃんの時代第三部 凛冽たり近代なお生彩あり明治人 関川夏央 谷口ジロー アクションコミックス 双葉社 ISBN:4575932817 C0079 佐々木譲の警…

仁多地方行軍の5

川を隔てて両軍がにらみ合う。援護射撃を背負いつつ川原に降り立ち、川を渡って敵の本隊を攻撃。本陣に突入したところで休戦のラッパが鳴る。 そんなに容易に川を渡れるのかと思ったがよく考えると、現在の様に護岸が成されているところの方が少ないと思い至…

仁多地方行軍の4

以下戦況の記述。なかなか勇ましいのである。 敵は木次町附近、味方は里方村に本陣を置くと知れた。筆者は中隊長の傍らに居るが記録する暇もない。敵は白帽子、味方は黒帽子である。六百メートル先の木次土手のあたりに敵が展開する。銃の射撃、白煙があがる…

パソコン買い替え

今日会社に事務機やさんがパソコン買い替えないかと勧めに来た。 ほとんど単純作業だけだし、ネットもしていないので6年故障もなく不自由もなく使っているんだが。 担当と一緒に来た兄さんが、なんだかHIROに出ている眼鏡した売れっ子の俳優さんに似ている…

とりあえず標題画像

標題画像をつくってみました。デザインというか設定の仕方というか、当方の脳みその仕様がブログ系に設定されていないためえらく枠が空いたりしてみっともない気もしますが、とりあえずこんな感じで。WindowsXPを使っていた時分に、Paintでバナーをホームペ…

仁多地方行軍の2

行軍記の本文はじまり、はじまり。 校旗を掲げて行軍を開始する。尋常中学校は松江城のある市街の北方丘陵にある。馬場がどこかはよくわからぬが、その附近から出発したと考えることができる。 早朝七時に出発、さすがに軍事訓練の一環ならば以前紹介した「…

仁多地方行軍の3

宍道湖畔に沿って走る現在では9号線にあたる道を、左折=南下していよいよ山の方へと進む。9時半玉造村に到着、ここで送って来た1、2年級の生徒と別れる。 ここから本格的な山の中に分け入り、大原郡大東町勝田坂にて迎えの大東小学校の生徒と遇う。大東…

黙秘

キング原作「ドロレス・クレイボーン」の映画化。 デビッド・ストラザーンの出演作としてこのところ探していたら見つけた。幸運なことに字幕スーパー。キャシー・ベイツが本当に可愛い。着ている花柄ドレスのデザイン、よく見る昔ながらの型のワンピースなの…

仁多地方行軍の1

さて実施は、10月24日秋風の吹く頃である。 1、2年級は見送りを兼ねて玉湯町まで一緒に歩いた。 今回の行軍は3年級以上の生徒を2つに分けて中隊となす。模擬戦は白帽子と黒帽子で目印にした様子である。 中隊>1、2小隊>1、2分隊 という組織に…

今週は

ずっと雪かきでおしまいだった。 好い運動の理由にはなったが、手のひらに肉刺ができてつぶれた。やわなのである。 昨夜は小学生に交じってバドミントン。大人のベテラン、無尽蔵の高校生の体力相手にはさすがに腰が引ける。 そういえば「最後の頃は下手っび…

仁多地方行軍

しばらく行軍記を記載する。松江市街から玉造を通り木次(きすき)、大東(だいとう)、横田町、現在は安来市となっている広瀬を経由して帰途につく。銃を担い、数カ所にて模擬戦をおこなっている。 以下の文章は雑報に紹介された要約である。地図を見れば要…

第八号

2.7 第8号 2.7.1 論説 • 法制雑説 特別会員 秋山正議 • 如何にして人材を養成すべきか 特別会員 並河昭廣 2.7.2 詞藻 • 安倍野の露 特別会員 虹浦漁史 • 秋夜雑感 特別会員 白雲生 • 日本人 米人カーペンター氏著 第四年級 北脇寛造訳 • 秋夜宿山寺 特別会…

第七号

2.5 第7号 2.5.1 • 児玉教頭及ひ横山、中村、清水、鹿野、並河の六先生を送る • 新来の先生を迎ふ 2.5.2 論説 • 我国に於ける言語起源説 特別会員 五十嵐善一 • 運動を行ふ上に就ての注意 特別会員 溝邊松籟 • 霊魂説 第五年 松雨生 2.5.3 詞藻 • 古城址 第…

旅する力

「旅する力」 深夜特急ノート 沢木耕太郎 新潮社 ISBN:9784103275138 C0095「チャイルド44」上 トム・ロブ・スミス 新潮社 ISBN:9784102169315 C0197「チャイルド44」下 トム・ロブ・スミス 新潮社 ISBN:9784102169322 C0197 何時読んでも落ち着く沢木耕…

第五号の2

2.4.4 彙報 • 東京外国語学校通信 青木松之丞 • 海軍兵学校通信 AW 生 2.4.5 会誌 • 端艇競漕会 • 行軍記 • 講談部大会 • 白石海軍大尉演説 • 片山先生勤続満十ヶ年祝賀会 • 撃剣部大会 2.4.6 報告 • 新端艇の来歴 • 収支決算報告(自33年4月 至34年3…

一日中

雪かきしていた。 疲れた。眠い。でもまた今夜降るらしい。ついでに明朝は半ば融けた雪がガチガチに凍結する。 もう明日はやめだ。徒労である。 沢木耕太郎さんを読んでしあわせになろう! しかし山の雪景はうつくしい。いつまでも見ていられる。 時折手を休…