小暮写真館
「うそうそ」畠中恵 新潮社 ISBN:4104507059 C0093
「ちんぷんかん」畠中恵 新潮社 ISBN:9784104507078 C0093
「ころころろ」 畠中恵 新潮社 ISBN:9784104507108 C0093
「ゆんでめて」 畠中恵 新潮社 ISBN:9784104507122 C0093
「いっちばん」I畠中恵 新潮社 ISBN:9784104507092 C0093
「おまけのこ」 畠中恵 新潮社 ISBN:4104507040 C0093
「小暮写真館」 宮部みゆき 講談社 ISBN:9784062162227 C0093
「女で生まれて男で生きて」 女子サッカーもと日本代表エースストライカーと性同一性障害 水間百合子 河出書房新社 ISBN:4309017878 C0095
畠中恵ほとんど網羅。嗚呼面白かった。基本は捕物帳なんですが、キャラクターが立っていて非常によろし。何も言うことは無し。存分にお楽しみくださいとしか。夢枕獏の安倍晴明ほどには様式化してはおりません。ほどほどに型にはまった展開とキャラが心地よし。
宮部みゆきは、当代指折りの売れ子作家にして読んではずれることはなし。なるほど青春小説という部分もあり、それには納まりきれない部分もありの楽しい話。なにより独白か二人称か三人称か入り乱れているような気がするのだが、毬をついているよなリズムのよい突っ込みと語りとで絶妙な文体となっているのがまことに素晴らしい。良い話だったなあと後味よろし。
性同一障害の関係の本は初読み。基本的にサッカーに興味なく暮らしている人間なのでほとんど無縁の筈だったのだがふと手にとり。
苦労話が続くのか知らんと思ったら、それどころではないような境遇に育ってた。そちらの方が壮絶すぎて表題とはずれありかも。いずれにせよ、ここまでネグレクトされてよくもまあまともに育ったものかはと感心する。サバイバルの方が必死で性同一障害は二の次になってしまったというのが本当だろうか。にしてもこの障害?はかなり根が深いところで悩むことになるのだろうなあと今回少しわかる。