英雄の書

なぜヤギは、車好きなのか? 鳥取環境大学のヤギの動物行動学  眼を見なさい! アスペルガーとともに生きる  メイプルソープ  英雄の書 上  英雄の書 下



「なぜヤギは、車好きなのか?」鳥取環境大学の動物行動学  小林朋道 朝日新聞出版 ISBN:9784022509727 C0095

「眼を見なさい!」 ジョン・エルダー・ロビンソン   東京書籍 ISBN:9784487803323 C0023

メイプルソープ パトリシア・モリズロー  新潮社 ISBN:4105405012 C0072

「英雄の書」上 宮部みゆき  毎日新聞社 ISBN:9784620107332 C0093

「英雄の書」下 宮部みゆき  毎日新聞社 ISBN:9784620107349 C0093





小林先生の最新刊かな。朝日新聞に連載したのをまとめたというので、出版社はいつもの所とは違います。
で、ヤギさん関係に集中的な話なのですが。そうかあ。ヤギ子は死んでしまったのか。颱風で小屋が倒れたために母娘ヤギの娘が一頭これも死んでしまったそうです。ヤギ子さんは多分老衰なんでしょうが、そうと聞いてやっぱり悲しかった。

一昨年の豪雪の折りにはやはりヤギたちも受難だったそうで、さもあらん。うちの近所腰まであるような積雪のために電線切断数えきれない倒木、鉄塔の倒壊、スタックして結局起き去られた車続出。救急車も要請があっても走る事が出来ず。出雲の自衛隊さんに出動して除雪してもらうという騒ぎでした。
ヤギ子たちは決死の思いで様子を見に来てくれた小林先生の顔をみてほっとしたことでしょう。


「眼を見なさい」

40才を過ぎてアスペルガーとわかった著者が、小さい頃から誰にも理解してもらえなかったその経験を語ってみせるという話なのですが。そもそもこの両親自身がDV、アルコール依存症躁鬱病あるいは精神的に問題があるという、ベースからして最低に近い家庭環境。
で、このひと「眼を見て相手と話せない」という理由で父親や教師からずっと「お前は犯罪者かろくな者にならない」と罵られつづける。日本だったら、ここまで言わないような気がする。文化の違いかもしれない。

歳の離れた弟が作家になって自分の家族のことを書いて有名になった。で、この兄は弟から勧められてこの本を書いた。多分自分のために。
「ハサミを持って突っ走る」というのが弟の本らしい。見かけたような気がするので今度借りて来ようとおもう。


メイプルソープ

写眞のコレクター兼パトロンだったワグスタッフと写真家メイプルソープの関係をテーマにしたドキュメンタリーを友達がみせてくれました。美男のコンビもさりながら、写眞の美しさに魅せられ評伝を借りてみた。もう一口ではいえないような凄い世界でありました。いろいろな意味合いで。
評伝として読んだ本のうちでも出色の出来かもしれない。なんとも、すべてが渾然一体になってこちらに迫ってくる。あやうい。
ドラッグが解禁されていない時代、国に住んでいてよかった、としみじみ思う。かれらの煩悩のつよさに圧倒されっぱなし。


「英雄の書」

なんだか三国志の世界と勘違いいたしまして避けていたのですが、そうではないらしい(たしかドラマになった?)と気付き読んでみた。はい、これRPGの世界です。ずっとゲームにはまっていらっしゃると聞きますのでとうとうその分野に進出されたのか。
ジュブナイルにしてはちと用語が理解出来るかどうか不安だけど、面白ければそんなもの気になりませんし。
ま、いっか。新作3部作で始めたそうですね。楽しみです、というかそっちはかなり毒がありそうな気がしますがいかが。