ゴミと罰

PK   ディアギレフ―― 芸術に捧げた生涯  清須会議  ゴミと罰 (創元推理文庫 (275‐1))




「PK」  伊坂幸太郎 
「デイギアレフ」  鈴木晶訳  
清須会議」  三谷幸喜  幻冬舎   ISBN:9784344021976 C0093
「ゴミと罰」  ジル・チャーチル  創元推理文庫 ISBN:448827501x C0197





ぼやぼやとしているうちに10月になってしまった。歳をとる毎に夏の暑さがどんどん身にこたえてくるようになって来た気がする。
ともあれ慌てて返却してしまったので書誌情報をメモすることを忘れてしまった。伊坂幸太郎については売れっ子作家さんなのでみつけるのは問題ないはず。PKというのはサッカーのペナルテイーキックのPK。なんで伊坂幸太郎ってこんな変な世界を書けるのか知らん。と、しみじみ思う。


「デイアギレフ」
もう一冊同名の伝記があって、これもこの方が訳しているそうだ。この本はロシア語に堪能なオランダ人が今まで読み解かれていなかった
手紙だの資料だのを蒐集調査して書いたほとんど決定版に近い本と解説している。
いままで単なる「興行師」としか考えていなかったのだが、この人物やっていたことはそうかもしれないがしかしある意味「別物」でもあると知る。
違う時代、違う国ではもう「人生の目的」とかありようが今現在の自分の世界とは全然違うものであることを知らされた。
眼からウロコ本、といえるかもしれない。時折挿入されているピカソやマチィスとかの人物素描が秀逸。
巨匠達が書いた鉛筆クロッキーの威力は底知れないくらいに人間性まで映し出している。とまあ、バレエにも音楽にも全然素養のない自分がこれを読んでも馬の耳に念仏みたいなところはあるにせよ、有名音楽家なぞも沢山あらわれ消える「絢爛豪華な絵巻」を見ているような風情があった。



清須会議
三谷幸喜にしては暗い。最近忙しすぎるんだよなきっと。



「ゴミと罰」

とうとうジル・チャーチルにてを出してしまったと感慨ひとしきり。おもしろいんだけど、主人公の喋りまくりがいつか神経に障りだすかもと思う私。