話題の「水村美苗の本」

大して文学読み(それも現代純文学はとくに)ではないのだが。さいきん話題になっていらっしゃるらしく気になっている。
そのうち読むかもしれない。たしか「嵐が丘」の翻案物語は読んだはずなのだが。なかなか今回面白い主張をなさっている気配。「すべからく教育の場で強制的に近代文学を読ませねば、日本語は滅びる」とな?
ちょっとぶっとぶ。明治に言文一致を紆余曲折なんとか仕上げようと成し遂げかけた時代の作家が一番良質な文学を書いたと言われてもねえ。じゃあ、それ以降の文学はカスか?
なんで「英語が普遍的」なのかも理解に苦しむ。言語=文化だという理解はしておられるのだろうか?被弾圧民族は言語とともに生き延びてきたという歴史はなかったか?そんなに簡単に一つの言語が滅びるならば大英帝国の時代にとっくに言語統一されてるのではないか。そんなに簡単なものではないでしょ、「言語」って。アゴタ・クリトフの「文盲」を読んだら、そんな軽々しい議論なんかできないって。

まあ読みもせずにいうのはなんだが、おもしろそうなのでチェックしておくことにいたします。
以上つぶやき。否、言いがかりか。いつか読めたらちゃんと感想を書こう。
ちゃんちゃん。