おそろし

おそろし 三島屋変調百物語事始


「おそろし」三島屋変調百物語事始  宮部みゆき    角川書店   ISBN:9784048738590 C0093



何がおそろしいって、この本の終り方が一番恐ろしかったりして。人間関係のいちばん深い所衝いているような気がします。流石に「耳袋」お好きなお方であります。こんなもの夜中に読み終えたら何が夢に出て来るやらと思って眠れなくなる。
ラジオドラマの「ぼんくら」?(「日暮し」だったか)聞いていたせいですかね、始めに出て来る「藤兵衛」さんが草刈正雄の声で頭の中に響いてしまった。これで既に恐ろしく、かつ低音の魅力で頭がくらくらしてくる。
いやあ、時代劇っていいもんですねえ!と、どこかの司会者のことばのような台詞を口走りたくなる。円熟、と申しますか。この宮部さん。



風のガーデン
本当は見たいのか見たくないのか迷っていて、でもまあこの10年くらいほとんどドラマ系をみていないという実績から鑑み、この機会しかなかろうと観だしたら当然止まらず最後まで見るはめになる。といいつつ途中からなのでエピソード何もしらず。

倉本聰というブランドはよくわかっているので、べつに後悔というわけでもないけど。三部作とかいうが、他のは見ていない。以上言い訳(何の?)

緒方拳の白髪に愕然とした。今更の様に、末期がんの演技を眼前に見ざるを得ない状況に何を考えておられたかということが頭に浮かぶ。中井貴一もそんなことをしっていたら、演技することに堪えられたろうか。ベタな言い方ですが、緒方さんのご冥福をお祈りしています。

神木隆之介は前記のラジオドラマ「ぼんくら」で出ていたので天才的な子役とは知っていたが初めて姿を見た。

相変わらずの?倉本節ともいえるが、やはりそれだけのことはある。ブーブー言いながらでもこういう人に作品を造ってもらわないと、テレビドラマ界は堕落もいいところに陥る。(既にそうかもしれないけど)
一年にいっぺんくらいしか見ない者が言っても仕方ないか。ずっと前にただキムタク見たくてドラマを見ていたら、ストーリーのいい加減さに堪えきれなくて音声切って画像だけ見たっけ。