クジラの彼

クジラの彼  『坊っちゃん』の時代―凛冽たり近代なお生彩あり明治人 (アクションコミックス)  『坊っちゃん』の時代(第2部) 秋の舞姫―凛烈たり近代なお生彩あり明治人  アクションコミックス  平等ゲーム 



「クジラの彼」  有川浩    角川書店   ISBN:9784048737432 C0093

「坊ちゃん」の時代第一部   関川夏央 谷川ジロー  双葉社 ISBN:4575930598 C0079

「坊ちゃん」の時代第二部 秋の舞姫    関川夏央 谷川ジロー  双葉社 ISBN:4575931764 C0079

「平等ゲーム」  桂望実  幻冬舎 ISBN:9784344015494 C0093



なぜクジラ?と思っていたら、潜水艦でありました。一種の連作になっております。「海の底」を読んでいないので一部キャラクターに不明な人有り。「空の中」のキャラさんには抱腹絶倒。

たしかに「ヒロイン」がこの台詞を言ったらもうおしまい、というのには納得の一編でありました。はい、自衛隊さんってとても大変です。気がつかないうちになぜか現役、退役、元という自衛官さんの知り合いがたくさん出来ておりますが、ともかくひとつ言えるのは信義に厚い。それこそいろんなキャラの方がおられますが、それだけは言えそうです。そうでなければやってゆけませんわな。近年の不祥事にこころが痛みます。


坊ちゃんの時代、夏目漱石森鴎外。両雄として良く語られる文豪でありますが、このようにビジュアルに書かれるとなるほど文豪の前に独りの人間であったかと、あらためて考えさせられます。いままで「漱石とその時代」をどういう見方で自分が読んでいたのかと、自分の眼の「節穴」に気がつくという次第。嘉納治五郎はこの時代の人だったかと確認。尋常高等学校に明治32年柔道部が存在したということに今更ながら気がつく。そこのところどうなっているのだろう。


平等ゲームは、自分の生まれ育った瀬戸内の島をシャングリラだと思っている勧誘員の貴種流離譚。桂さんだけあって凝っていて楽しめます。豪華客船の旅ねえ。近くの港に「飛鳥」が結構頻繁に着岸するのですが、遠くから見ると完璧に浮かぶホテルです。天井画だか緞帳だか壁だかにたしか有名な画家さんが絵を描いておられないでしょうか?それは見てみたい。この本も楽しめました。おすすめ。


風邪ほかの具合で、本は読めるが更新できず状態。年末ですのでこれ以上は読めないか。咳がとまらないとどこにも行けないなあ。ともかくゆっくり眠りたい。