梅雨のあとさき

一日街を歩いていた。
遠出をするには気合いを入れて早朝から出かけないとどこにも行き着けない場所に住んでいる。
最近自家用車もそろそろ限界に来ていて、街に出ると帰りはちゃんと始動できるのかという考えがふと頭をよぎる。
電車を使おうと考えるとその「出発駅」にたどりつくまでに小一時間。
たどり着いた駅では電車は一本のがすと一時間以上待ち時間。

従って朝起きてから行く先を検討していたらどこにもたどり着けないという結果に至る。
今日はその典型でした。


出雲の方へ行ってみようかとも、出る前にラジオのイベント紹介聞いていて思ったが(一畑電車に乗れるし)実際松江しんじ湖温泉駅に着いたら生憎発車は40分後。じゃあ松江駅まで歩いて山陰線経由ででもと思ったら、松江駅到着直後に列車が出た(笑)。
次は急行「おき」で乗車券と特急券が必要。特に買い物もしないのにそこまで金使うのも。あんたそれで何しに行くの?

蒸し暑い。
何する宛もなく街を歩き出したら、どこの蕎麦屋も観光客でいっぱい。昼時だしなあ。
というわけで結局昼食をとりそこねて、三時に黒田町の「服部珈琲」に入った。
いつも気になっていたのだが飛び込む気合いがなくて今日が初回。

おお〜!と感動する。この店はいくつか市内に店舗を展開しているのだが、どこも内装がすごい。ここも、すごかった。天井は二階屋根の高さで、ほとんど吹き抜けで薄暗い「蔵」のようなイメージ。大型の古民家から古材の梁を持ってきたらしく、ど真中に仕切りふうに差し渡し、一階フロアには多人数が囲めテーブル複数。壁際に階段をつけて中二階に狭い回廊をつくりそこをテーブルカウンター差し回して、少人数でも気兼ねなく店内に向かって座れる。気持ちいい。
中三階もあるようだが、そこは使ってなかった。
客は気持ちいいけど、店員さんには大変だ。その都度上がり下りだから、多分膝をやられる。いったい誰がデザインしたんだろう。内装材といい、素敵だ。

ここの飲み物はいつもソーサー?とカップが別に出てきて、自分でカップに注ぐ。量も多め。
食べ物もしっかりしていてポリュームがありしかも美味。

幸福な気持ちで店を出る。
蕎麦屋「ふなつ」の蕎麦を食べ損なったのは残念だったが、代わりにいい店見つけたな。
他の店舗は、いっぱいで入りにくいことが多い。それだけ人気があるお店なんだけどね。

帰りにラジオをつけたら、さだまさしの「つゆのあとさき」が流れていた。
ほんに蒸し暑い天気ですが、この歌を聴くと梅雨も悪くないか。一緒に歌っていた。なつかし。