極北クレイマー
「ホーラ ー死都ー」 篠田節子 文芸春秋 ISBN:9784163269108 C0093
「極北クレーマー」 海堂尊 朝日新聞出版 ISBN:9784022505712 C0093
篠田節子ってひょっとして本当はホラー作家か?と思う程に臨場感有り。
得体の知れない一見不条理な世界(まあ、それが現実ではあるものの)を描かせたらかなりのものだ。
やはり主人公の女性の心理が丁寧に描かれてあるからなんでしょうね。「仮想儀礼」といい、本当に面白い。
だけどあまり積極的には読まない作家なのは、自分がひねくれているから。うまい作家さんにのせられてしまうのが忌々しくて。
といいつつ、どれも印象にのこる作品ばかり。「女たちのジハード」なんて忘れられない。
海堂尊は、これは「ジーン・ワルツ」の前段お話なんですね。特にだからこちらを先に読めとはいいません。
笑ってしまうのだけれど、笑うのが怖いような話でもあるわけでして。
実際、病棟の惨状なんて似たような話を現実に聞いた事がある。わらえないじゃん。
笑えない恐ろしいのがただいま進行中、ジェフリー・デイーヴァーの「割られた窓」。
何しろ止まらない。邦訳だったら一気読みなんですが原書となると遅々としか進まず、しかし滅多やたらにこの本ノンストップ作品。
半分読めた。こわい。誰が犯人かなどと云っている場合じゃあない。
どうなるんだろう、これから。