夕暮れをすぎて

夕暮れをすぎて (文春文庫)


「夕暮れをすぎて」 ステイーヴン・キング 文芸春秋 ISBN:9784167705787 C0197


いよいよヒュー・ジャックマンの映画が今週末上映開始だ。英語の読解力がないものでスクリプトを眺めてもほとんど映像が目に浮かばないが、想像する以上にぶっとんだ映像を見ることができそうだ。


本当に久方振りのキング短編集その1。文庫本のせいか二分册になるらしい。短編毎に訳者が違っているところがちょっとうれしい。みなさん大御所なので長編翻訳する暇がない?
お決まりのキングによる序文では、長い事長編ばかり書いて短編の書き方を忘れてしまったとか。有名になる前には家計の足しに短編で小金?を稼ぐという必要性に駆られていて、有名になってからどんどん長編に傾いて書き方を忘れちゃったということらしい。なるほど。それで、最近のは「ライデイング・ザ・ブレッド」「コロラド・キッド」くらいしか薄いのはないのか。否、これらは中編?


ともかく、キングはやはり「キング」。短編の巧い作家さんはもちろんいますが、ひと味もふた味もちがう気がする。
やっぱりこれはペーパーバックでいちどじっくり眺めて楽しんでからの方が良かったかなあとも思う。(長く楽しめるので)近刊予告の「悪霊の島」の原題は「ドウーマ・キー」とかいうやつだろうか?
これは、「IT」と同じくらい分厚い奴のような気がする。何回も断筆宣言しているそうだから、これからは大切に読まないといけないかもしれないと言う気がしだした。(断筆はみんな信じていないらしい。ありえないだろう。書く事=幸せの人なんだから)リアルに作家の新作を待って読めるという幸せも大切にしないと。
デイック・フランシスが再起してくれたとはいえ、作家さんが亡くなってしまえば新作は読めないという当然のことをこの時は考えさせられた。アガサ・クリステイーもエラリー・クイーンもそんなふうに読めたのは同時代に生まれた幸運と言うものだろう。と、年寄りじみたことを言う。
そういえば旦那が読んでいる「メモリー・キーパーの娘」の本を妻が腹を立ててぶつける件があって笑えた。


DVD「間宮兄弟」を見た。本編も面白いが、コメンタリーで主役二人と監督がしゃべりまくっているのが面白い。なにしろ低予算なもので、と脇役端役会社事務所関係総勢顔出し解説している。
しかし、180センチ身長に大股で「チ・ヨ・コ・レ・イ・ト」なんぞやられた日には普通の人間追いつけないだろう。あ、でもそれくらいでないと家には辿り着けないか。