運動上の注意の2

ここまで説明してやっているのに自分は消化不良にはならないというならば、そのうちわかるさ自業自得という言い方はなんだか…
ともかくこの食品表の品目を撰んだ理由という方に興味がわきます。アヒルの肉、卵の生と半熟、揚げ物は得心がゆきますが泡立て?、牡蠣に生と煮たのの二種類擧げた理由は?シーヤガ芋はジャガイモ、カンランはキャベツとして、麺包は何でしたっけ?
結構つっこみどころあり。

2.2.1 運動時間の注意
運動は可及的食事の前後を避くるを可とす故に三時間を経過して運動をなし、運動後は少なくとも一時間半若しくは二時間経なければ食事に就いてはならない、何となれば食物は消化時間を非常に長く要するので平均二時四十四分二十八秒弱と云ふ割合でありあります、最も食物の種類によりて一定せないので左表の如く豚肉などは五時間もせなければ消化しませぬ。


食物消化時間表(注 表記単位 ○時間○十分)
種類   消化時間    種類    消化時間   種類    消化時間
米    1、000    豚肉     5、00    麺包     3、30
大麦   2、00     アヒルノ肉  4、30    林檎     1、30
牛乳   2、00     鶏スープ   3、00    蕪蘿     3、30
牛肉   3、00     生牡蠣    2、55    シーヤガ芋  2、30
卵半熟  3、00     卵ノ油上   3、30    カンラン   2、30
生卵   2、00     卵ヲ泡立ス  1、30
羊肉   2、30     煮牡蠣    3、30


其食物消化の際には血液の大部分は胃中の食物に集注せられて所謂消化用を助くるからして食後志静にして居ると眠けを催するのである、又非常に勉強すると脳に充血を来して安眠することが出来ないとか其他体操遊戯の如き激烈な運動をすると身体の外部に血液の多量が循環して来る等の如く身体の血液は常に運動の部分に集まるものであるから食後は盛に消化器の方へ向て血液を送る所へ運動すると何れも不完全に終るのである、

且つ運動といへどもソー早く血液循環が常時に復せるものではないからして前へ申ましたやうに食事の前後には是非一定の時間を於くと云ふことを厳重にい守らないといけませぬ若し此期間を守りらなかつたなら消化機能の受ける血液量が勢ひ少なくなるから消化不良となって空しく胃中停滞腐敗して下痢をうながし或は胃病の原因となるからして余程注意して貰ひたいのです、


併しソー申ますると中には自分どもは食事の前後少しの時間も於かないで運動をするが今日に至る迄何等の感じもないと云ふ人が有るかも知らないがそれ等の人々は今にさとつて来る時があるからして敢て説明はしませぬ。