運動上の注意の3

わざわざ項目をたてて書く内容でも長さでもないような。しかも言っている事は要するに運動した後は腹が減る、くらいなことで、なんだか小難しいいいかたをしていますが其の程度のことのような。
笑ってよいのか悪いのか。しかし、作者は大真面目です。当然の事乍ら。

踵から着地したら脳髄に衝撃を与える?この年になると脳髄よりアキレス腱の方が心配です。

2.2.2 運動中踵を地に激しく着けぬ事
凡ての運動には必ず跳躍することのない運動は少しもありません、戸外遊戯などに於ては殊に多いのであります体操の方では器械に多いからして此等の運動をなすときは勉めて足先よりして徐ろに地につけないと脳脊髄に甚だ害を与へるのであります。


2.2.3 一日に運動する時間及び其度数
現今は小学校を始め中等、高等の学校に至る迄授業せざるべからざる必須の科目の多い為に時間割と云ふものを作りて其れに由てやるのだからして不得止一日一時間一回とか或は一時間一回とか云ふやうな割合になりて居りますが之では兎ても体育の目的の十分の一だも達することは出来ないと思ひます、

必竟学校に定めてある体操時間と云ふものは体育てふ最終目的に達する一つの方法を講究するに過ぎない。だから学校の体育時間は間接的体育であるからして、体操時間はエクオール体育なりと誤解しては大に困ります、故に運動は毎日一回三十分乃至は四十分づつ一日、二回若しくは三回之れを行ふがよろしい、

其時機は前申ました如く食事と食事との間即ち食物消化時間の終った頃に運動しまして後に又、一、二時間も過ぎますと消化器も最早欠乏を訴へて居るのであるから余程食欲も進んで来る其所へ 食物を食べますと消化作用は敏活に働きまして全身に多量の栄養液を送ることが出来ます。