片腕をなくした男

ちなみの脱サラ物語 (クリエイティブウーマンシリーズ (9))  アンジェリーナ・ジョリー 彼女のカルテ (P-Vine Books)  片腕をなくした男〈上〉 (新潮文庫)  片腕をなくした男〈下〉 (新潮文庫)


「ちなみの脱サラ物語」  清水ちなみ フレーベル館 ISBN:457770093x C0095

アンジェリーナ・ジョリー」彼女のカルテ   ブランドン・ハースト ブルース・インターアクション ISBN:9784860202897 C0098

「片腕をなくした男」上  ブライアン・フリーマントル  新潮文庫 ISBN:9784102165607

「片腕をなくした男」下  ブライアン・フリーマントル  新潮文庫 ISBN:9784102165614

随分前に読んだに違いないと思いつつ、さっぱり忘れているわけでまあよかったかの一冊。
言わずと知れた「おじさん改造講座OL委員会」の清水ちなみ。自分はこのOL委員会を掲載していた雑誌には縁がなく、文庫本になってから後日知り、現役時代に読んでおくべき物だったなあと感服した覚えがある。
なにしろ都会田舎を問わず「おじさんの生態」は全く同じ。おやじの「対策と傾向」として完璧な参考書なのである。なにしろ同僚の「おやじ」がこの本にかかれた「一字一句そのまま」を口走るのを聞いた経験がある。それはともあれ、此の本は清水ちなみがいかにしてOL委員会を立ち上げ、OLを卒業したかという経緯を書いたものなのであった。「世界を救うひと」って何よ?加えてそれを聞いたお母さんのリアクションがまた凄い。笑えます。

この方が勤めていたのはコンピューター会社。まだワープロに毛が生えた程度の頃の話。大体同じ頃自分の勤めていた会社がコンピューターを導入して「見積書作成」を始めた。なんとマニュアルは無しすべて「口伝」。正規の終了の仕方で電源を切らないとシステム自体がぶっ飛ぶと散々脅されていたら、まさに上司本人がある日禁煙パイポをくわえたまま何気に電源を「ぶっつん」。「あ…?!」その場にいた者が皆固まった。
その晩メーカーのSEが徹夜して復旧にあたったが、結局完全には戻らなかった。その頃の恨みですかなあ、パソコン系はこのメーカーだけははなから選択の中に入りません。時代の移り変わりがよくわかる本であります。アンケート集計の当初はファックス、数が増え出したら郵便。今ならばネットや携帯、メールで可能。しかし、ツールは変わるが人間はそう劇的には変わらない、のかな?

アンジェリーナ・ジョリー
ジョン・ボイトの娘なのですか。「真夜中のカウボーイ」は観た事が無いけれど名は当然知っている。拒食症、自傷行為、薬物、で刺青が趣味?なんだか凄いです。ものすごいエネルギッシュな個性。「Mr & Ms スミス」でそのセクシーさに同性ながらいかれちゃいましたが、見た目より以上にすごい人なのかも。

「片腕をなくした男」
もう久方ぶりのフリーマントル、というかチャーリー・マフィン。世帯じみて来たあたりから読者としては離れ始めてしまっていましたが、今回はなかなか面白かった。サーシャがまだ4才。読者の側がずんずん歳とっていって、マフィンがほとんど年取っていない。こういう時間のゆがみ感覚、何と申しましょうか。ともあれ、謎解きとしても上等な話です。しかし三部作の第一作ということだが、次はどういう展開になっているのだろうか。