がらがらどん

どんがらがん (奇想コレクション)


「どんがらがん」奇想コレクション アヴラム・デイヴィッドスン 河出書房新社 ISBN:4309621872 C0397

ある意味「壊れかけた作家」の作品集。コアなマニア向けの作家といえばそうだが、その昔SF創成期の作家の味を思い出した。一時ペーパーバックライターをやっていたと後書きで読んだせいか、ダシール・ハメットやウイリアムアイリッシュあたりの時代臭も感じる。じつのところハメットの偉大さを理解出来ていない自分なのでこんな事をいうのは不遜なのだろうが。
数を書き飛ばして金を稼ぐという性質の仕事をしていたせいなのか、どこかで「詰め」が甘いというか「完成度」が紙一重で損なわれているというか。 とまあ、文句ばかりかいてはみるもののさてそれは「発想の良さ」と「語りの巧さ」があるからこそかえって指摘したくなってしまうという性質のもの。翻訳の難解さに悩んだという方々も一流の翻訳家だし、読んでがっかりはしないで済むはずの本。なるほど「奇想コレクション」たる由縁か。編者の「殊能将之」は「ハサミ男」の作家だし、見る目は確か。まいりました。どこから探してくるのですかこんな作家?

今日は「生瀬勝久」と「古田新太」について「お勉強」。あかん。学生演劇の時代のギャグにはついていけんわ。
ぼちぼち自分がどういうタイプの演劇が好みなのか学ぶようにせねばならない。下ネタには耐えきれん。

出雲大社に詣る。正月の初詣にここへ来るのは初めて。無信仰の人間が神妙に手を合わせてみるもののちょっと嘘くさい。
まあ、法然さんは(否親鸞さん?)は南無阿弥陀仏と唱えるだけで良いというし(神様違うし)特に本気でないので罰はあたらんだろう…?
お守りも熊手も絵馬もなし。北島国造家の敷地の庭を初めて見てたまげた。すごいもんだ。
やれやれまた明日から雪が降るらしい。うんざり。