定本 野田秀樹

塗仏の宴 宴の支度 (講談社ノベルス)  塗仏の宴 宴の始末 (講談社ノベルス)  定本・野田秀樹と夢の遊眠社


「塗仏の宴」宴の支度  京極夏彦  講談社ノベルズ ISBN:4061820028 C0293

「塗仏の宴」宴の始末  京極夏彦  講談社ノベルズ ISBN:4061820338 C0293

「定本・野田秀樹夢の遊眠社   野田秀樹 監修長谷部浩 ISBN:4309261884 C0074
石橋を叩いて渡らない京極堂、石橋を叩いて落ちる関、石橋を叩いて壊す木場、石橋なんぞたたきもしないで飛び越える榎木津なるほどと納得のたとえであります。それにしても関君はひどい目にあわされるうえに、友人?(知人としか言ってもらえないらしい)たちにひどい言われ方をするのは何故だ。まあ榎木津にとってはそれも親しみ?の表現なのかもしれないが。
よみはじめたら、かならず始末まで読まないとおわらないという、非常に罪作りなお話でした。ともかくこれを「連載する」作家さんもて〜へんだろうが、それを読む読者も大変なのだ。なにしろ最後まで通して読まないと何が何だか理解出来ない。ここのところが京極夏彦の醍醐味なんだろうけれども。作品順を遡って読んでいっているので余計大変。う〜ん、坊さんが落ちるのは「鐵鼠の檻」のようで。大極宮のホームページを見たらそのようである。流石アートデレクターはネット関係も駆使できるのだあ。というわけで次に目指すは「百鬼夜行 陰」。どこまでたどりつけるやら。

野田秀樹研究。といっても舞台演出ほかの為に書いていた大学ノート80冊のうちの一部公開という内容。ほかにインタビューが一部ついている。東大行けるような人の頭の中身が理解出来るほどの上等な頭でなし。言ってみれば「覚え書き」だから他人が理解出来るとも思えず。ましてや現場で見た事も無い舞台。ないないづくしでこんなものを眺めてみるが、それはそれで面白し。ともかく上映した「夢の遊民社の舞台」の履歴は揃っている。この本を眺めながら、ジブリの「熱風」に連載していた劇団のスタッフの思い出話を読むとかなり状況としての大まかなところは掴めるはずだ。ちょっと大判のしっかりとした装幀です。

刑事コロンボ、今回は犯人役に野沢那智の声の吹き替え。嬉しいな!良い演技しているねえ。おばさんの役の女優さんどこかで見た顔だが思い出せず。先週益田のグラントワで旧車の企画展を見たのでようやく気づいたが、犯人役とかが今で言うセレブばかりなので乗っている車もすごい。
会社社長が運転手付きで乗っているのはリンカーン?黒塗りの10人ぐらい乗れそうな巨大な車(右ハンドル)、対して道楽青年が乗っているのは完全流線型の極みの(フェアレデイみたいな)ライトが普段格納されているスポーツカーで左ハンドル。イタリア車なんだろうか。どの回をみても邸宅は豪華、調度品は贅沢の極み、建築の最新式ガラス使いでため息がでる。それもコロンボ刑事視聴の楽しみなのだ。
もちろん、よく練られた水準の高い脚本と俳優さんの演技はとうぜんなのだ。