県庁の星

県庁の星のDVD手に入れる。
何年か前正月に実家に帰った時、兄と「原作と映画とどっちが面白いか」というので口論?になったやつです。
酒が入っているし、そろそろ互いに頭が固くなってきて互いに譲らない。間宮兄弟みたいに和気藹々した兄弟関係というわけでもないので。冷静な意見を付け加えれば、じつはどちらも片方しか知らないので(兄は映画、自分は原作)どうかんがえても決着のつく筈が無い。というわけで物別れ(というより平行線)に終わったわけで、まあ笑い事なんですが。


まず、おばさん=柴咲コウとなった時点ですでに原作とは別物だというのは明らかでありました。
映画では主人公堅物一本槍の設定なんでまことにわかりやすいのですが、原作はもっと小狡い性格のやつでしかもその世故さを本人が自覚していない。そこにコギャルから足下を掬われるというエピソードがあり、感心したもんです。
というわけで、DVDも面白いが、原作はもっと深くて「さすが桂望実!」という絶品ものだということで、未読の方は是非読んでみて下さい。現実はもっと複雑なのだよ、と。


外国の一流ホテルの裏側を描いた本に裏方はほとんど外国労働者という実態がかいてあるのがありましたが、日本のスーパーの実態もそうなのだろうか。OUTのおばささん方もそういう感じの労働者ではありましたが。
ちなみに、佐々木蔵之介は主人公と同じくエリート役人候補の一人の役。さらりとこなしております。って「異常者」の演技が出来る筈もなし。役者としてはやはり厨房の兄ちゃんのほうが演技的には面白く出来たろうになあ、とふと思う。