北帰行

スノーボール (上) ウォーレン・バフェット伝  大魔法使いクレストマンシー キャットと魔法の卵  北帰行




「スノーボール」ウオーレン・バフェット伝 上 アリス・シュローダー 日本経済新聞出版社 ISBN:9784532353896 C0033

「キャットと魔法の卵」  ダイアナ・ウイン・ジョーンズ 徳間書店 ISBN:9784198627898 C8097

「北帰行」  佐々木譲  角川書店  ISBN:9784048739788 C0093 

証券取引ブローカーはどのようにして利益を出すか、というお手本といえそうなバフェット流の運営方法。なあるほど、このようにしてお金が儲かるのかって、それで儲かる方が稀なのだろうが。「パートナーシップ」なる考え方の一端くらいは頭に入ったような気がする。時代趨勢を読み切らなければ出来ない仕事ではある。

ゆえに「IT時代」のテクノ関係はさっぱりわからないバフェットは決してIT関係の会社証券を扱わない。いかに馬鹿にされようとも理解出来ないことには手を出さない、というのもこれはやっぱり賢明さを示しているのかもしれない。それにしても随分語って来たのだが、下巻も同じくらいの厚さである。いったい下巻には何が書いてあるのだろう?


クレストマンシーの最新邦訳作。もうどうしようもなくハチャメチャな感じの展開がやはりちゃんと終結してゆく。スノーボールのあとのこのファンタジー、其の次は佐々木譲が並ぶというのも変わった選択というかかなり変なのだろうが、根本的にはどこか似通った部分があるようなというのはコジツケか?どれも「不条理」の世界だったりするのだ。一見「整合的な現実」に見えるがじつは其の裏は?というような。否「整合的な現実」の裏にある「不条理」なのかもしれないけれども。佐々木譲のは面白かったけど、ラストが暗いなあ



久しぶりにバドミントンの試合を半日くらい眺めていたのだけれど、競技者と自分と全然違う世界にいるらしき気配をしみじみ感じましてござる。まあ、運動競技というのは「単純」な世界なわけで。猥雑卑小瑣細なことは完璧に他所にやって競技するからいいのかもしれない。単純に結果に収斂して行くからいいのだろう。勝ちは勝ち、負けは負け。で、酒が旨けりゃあそれで良しっと言う所なのかもしれないけど。翌日その疲れがどう出るかなどという考えが頭をよぎるようになったらもうやめどきなのかもしれない。


只こっちが年取っただけか。此処だけの話、なんだか空しいなんて言う気になるところが競技に向いていない性格なのだろう。試合を見ていたら飽きたのでデイーヴァーのMore Twistedを一話読んでみる。あいかわらず「捻って」あるもんだ。
前書きの、短編と長編は「林檎と蜜柑のちがい」ではなくて「林檎と馬鈴薯ほどに違う」って納得してはみたが、しかしどれくらい違うんだ…