風が強く吹いている

風が強く吹いている


「風が強く吹いている」  三浦しをん 新潮社  ISBN:4104541044 C0093



目黒考二推奨のスポーツものの最後に手を着けてしまった。後が無いと思うと寂しいので又探すべし。
近藤史恵サクリファイス佐藤多佳子「一瞬の風になれ」あさのあつこバツテリー」
どれも逸品でした。


主人公たちのあだ名が傑作で、ひょっとして始めからそれで名をつけたのではないかという気がする。
ただ「ニライカナイ」を「ニラ」に略されても頭の中に浮かぶのは「韮」しなかなくこれはワンちゃんに気の毒であった。
「王子」と言われると自分的にいうとThe Alfee高見沢俊彦なんだが、確かにそのイメージといいつつ、でも大学生の年齢でもあの方が長距離走できるかというと…。まあヘタレの役なので支障はなく。
はじめからこんなあだ名の応酬ではコメデイだろうなんて思ったのだが、いやいや上出来な青春ものなのであった。
上記の3作品にコメデイ感が加わりそれはそれで登場人物の区別がしっかりできて分かり易い。
何れ劣らぬスポーツ文学?と言って良し。読んでいて幸福な気持ちになる。



話はというと、格安の部屋代に誘われ青竹荘という襤褸アパートに入居した大学生たちが、とある奸計?にはまり箱根大学駅伝出場を目指すことになると言うお話。とりあえず出場資格の条件10人確保はしたが、しかし駅伝経験者は皆無。
どころかまともに長距離を走ることもおっつかないというメンバーがほとんど。
ありえない〜という設定でありながら、コメデイタッチも加えながら読ませてくれます。
駅伝走者はいったい何を見、考えながら走っているかなどと、みごとに箱根往復全行程「読者を伴走させる」この腕はすごいものである。

近藤史恵の「サクリファイス」の続編が刊行されたというお話がありましたな。期待なのであります。
京極夏彦の「死ねばいいのに」今なら七百円でipod touchで買える!このかたセンテンスが短いので読むのに向いているのですが、さて。

買っても何時読むのだという気もするのだった。ほとんど触っていないこのごろ。
シューテイングゲームをやってみたが、相変わらず運動神経というか不器用さが災いしてストレス募り…
どこかでパズルゲームを探して来よう。サメガメ?を延々やっているのもなんだしなあ。