ラストチャイルド

ラッシュライフ (新潮ミステリー倶楽部)  ラスト・チャイルド (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1836)  夏から夏へ




ラッシュライフ」  伊坂幸太郎 新潮ミステリー倶楽部 ISBN:4106027704 C0393

「ラスト・チャイルド」  ジョン・ハート ハヤカワ・ミステリ183 ISBN:9784150018368 C0297

「夏から夏へ」  佐藤多佳子 集英社 ISBN:9784087813906 C0095


集中力の続かないままに読んだせいか印象は散漫。バラバラ事件は趣味に合わないのでちょっと好みに合わないか。といいつつこの泥棒氏のキャラクターは面白い。映像化にむいているみたいだ。こういう「曖昧な神がかりなところ」は伊坂幸太郎の特徴なのだろうなあ。映画では京子の配役に寺島しのぶが当てられているようだが、これは適役だったにちがいない。堺雅人の演技はどうだったのだろうか。どこかで機会があれば観てみたい。

「ラストチャイルド」

設定的にはどこか似たような作品があるのではないかと頭をよぎるものがあるが、さすがにジョン・ハート
主人公の男の子キャラクターが新鮮。展開としてはそう意外な所は無いが、焦点はそこに重きをおくわけではないので問題無し。S・キングのスタンド・バイ・ミーにグリーン・マイルの要素も加わって楽しめる。レベルとしては高い作品。
安心して堪能出来るおすすめの作品でした。


「夏から夏へ」

「一瞬の風になれ」の著者による、これは現役トップレベルのアスリートにインタビューした記録。
アスリートというのはここまで自分を追い込むのかと思わされました。自分は運動系の人間でないのでこういう世界は余計に驚き。スポーツライターという範疇にない(?)作家に寄る視点というのはやはり異色といえるのかな。
できれば現役の若い中高校生あたりに読んでみてもらいたい一冊。多分ここに書かれているのは「如何に勝つか」ではなく、「いかに生きるか」というと言うことの方により役立つと思われるので。

ふらりと映画「アイアンマン2」を観てきました。そういえばロバート・ダウニー・Jr続いたなあ。どこを見ているんだか焦点の合わない、何考えているのだか分からないスタークのギャグ?は楽しかった。
アメリカン・コミックスの荒唐無稽さとCGで固めた映像の豪華さと、役者さんの至極まっとうな演技のバランスがほどよくかみ合っていて楽しい映画でした。アクションもあるし。それにしても敵役のミッキー・ローク、レデイーキラーだった往年の二枚目ぶりを思い出すと一体どうやったらあんなご面相になるのかとつくづく思います。根っからの悪人には見えない所、昔の片鱗はありますけどねえ。
「いくら溶接ガンガンやってもあんなモビルスーツみたいなのが出来るわきゃない」とか、「執事にジャービスと話しかけているのは本当はジーヴスかも」とか内心突っ込みながら見ていました。なんかアメリカンコミックもガンダムの影響があるんだろうかとか。しかし、自身の地下研究室でこのスターク「サイクロトン(?陽子加速装置)自作するんだからもうあり得ない凄さ。


いいなあ、アメリカン・コミック漫才、否万歳!