初夜

かのこちゃんとマドレーヌ夫人 (ちくまプリマー新書)  初夜 (新潮クレスト・ブックス)  特殊防諜班 標的反撃 (講談社文庫) 特殊防諜班 聖域炎上 (講談社文庫)  神南署安積班 (ハルキ文庫)  警視庁神南署 (ハルキ文庫)  鳩山一族 その金脈と血脈 (文春新書)


「かのこちゃんとマドレーヌ夫人」  万城目学  ちくまプリマー新書128 ISBN:9784480688262 C0293

「初夜」  イアン・マキューアン ISBN:9784105900793 C0397

 
「特殊防諜班 標的反撃」  今野敏 講談社文庫ISBN:9784062763240 C0193

「特殊防諜班 聖域炎上」   今野敏  講談社文庫 ISBN:9784062765961 C0193

「神南署安積班」 今野敏 角川春樹事務所 ISBN:4894563495 C-193

警察庁神南署」 今野敏 角川春樹事務所 ISBN:9784758432757 C0193

「鳩山一族 その金脈と血脈」  佐野眞一 文春新書730 ISBN:9784166607303 C0236


突然「鹿」が出て来る。というところでなるほどこのパパさんはそう言う人だったのかと知れる。大人のための童話、と言った方がよいのかもしれない。それにしてもこの「夫婦」の阿吽の呼吸はなんだろう。流石、万城目さんのお話なのだ。癒されたいお方に是非ともおすすめしたい。ううむ「贖罪」(湊かなえ)と比較してしまい愕然とする。


「初夜」
あまり万人には薦めたくない。心して読み始めないと足下掬われて目も当てられなくなる。淡々としかし卓越した描写力で、惨い(むごい)話を書かせたら一級品の作家さんと言ってやろうか。「贖罪(つぐない)」もそうだったが、読み手の側にいたたまれない「自分の過去」を蘇らしてくれるという危険な作品。この年になったら少々枯れてしまっちゃっているんで何とか自分を誤摩化せるけれども、3、40代の生臭さを持つ身にはいささか「慚愧の念」なるものを想起させる稀なる傑作。ああ、やだやだ。


「特殊防諜班」
あれ、前のと話がつながらないよと思っていたら、この二冊の間には「凶星降臨」「諜報潜入」の二冊があるらしき。ま、いいけど。でもって「聖域炎上」のあとに最終巻があるそうな。今回新しく文庫として刊行されている都合で、どうも今月最終巻が出た様子。(書店でみかけた)で、コピーに「ベルリンからはじまる」と書いてあった。うひゃあ!読むか、読める機会があるか否かは微妙な所です。まあ、面白いんだけどね。なるべくこの手の本は避けようとして来たもので…。



「安積班」 これもテレビドラマ「ハンチョウ」効果でしょうか。最近のシリーズタイトルは季語というか気象用語みたいな感じでつけられており、ゆえにこの二冊は初期のものにあたります。それでもやっぱりこれは面白い。いいシリーズだと思う。


「鳩山一族の陰謀」なんちゃって、はい、ふざけてはいけませんです。すみません。
エンターテイメントが続いたので、なんか真面目そうなものをと撰んでしまいました。が、どっちかというとスキャンダル本の傾向が無きにしもあらず。いやいや、こういうところを書かないと多分この政治家一家の歴史を語ったとはいえないのだろうということで。それにしても「小遣い一ヶ月1500万円」にはかような家族形態があればこそのことかはと知る。「政治家」になりたい、というリピドーはどこから降臨してくるのかという疑問は未だ解けず。


More Twistedは読了。さいごの短編は何か別の本、アンソロジーで読んだ記憶有り。結末が思い出せなかったので十分楽しめた。つぎはキャサリーン・ダンスものに手を出す予定。多分近いうちに邦訳される可能性大だし。