コロンボ備忘

そういえば昨夜のコロンボ刑事は「殺人処方箋」
加害者はジョン・バリー
たしかコロンボ刑事の第一作めだったか、オープニング映像がローヤルシャッハ?検査風の動画で凝っていた。
この作品が好評だったからシリーズ化したんだっけ、ともかく最初期の分で凄く新鮮だった。
ピーター・フォークの髪型はチークでべっとり固めてあって可愛くクルンとウエーブがついている。着ている背広はぴったりとしていて、トレードマークのコートもさほどにくたびれておらず専ら行儀良く腕にかけている。

台詞も微妙に「強気」な発言があり、精神科医である犯人の分析はのちのコロンボ刑事のキャラをしっかり指摘している。
犯行シーンから始まるミステリーというのはこのコロンボ刑事を嚆矢とするものだから、初めて見たときは非常に驚きがあった。そのせいかどうかは知らないが、話の筋のメインは犯人であるバリーにあるように撮ってある。
「シリーズが進むにつれて如何にしてコロンボ刑事が犯人の嘘を見抜き崩して行くかというところに焦点があてられるようになった」ということを改めて確認出来る。

撮り方に寄ってこんなにちがうものか、というくらいに「曖昧な部分」がよくみえた。こういうのを洗練とか熟成とかいうのだろうなあ。
勿論シリーズ化が決定されるくらいだから、とても面白い。
共犯者の女性にアリバイ電話を書けさせる際にさりげなくハンカチーフを受話器に巻いて差し出す場面があり、二人が退場した後に巻いたままのハンカチーフが映る。『!?」と視聴者に思わせて、スッと男の手がフェイドイン…
こういう間の持たせ方って、おお!!と感動するのだった。

いやあ何遍みても楽しめる。いいなあ、贅沢だなあ。ハリウッド