盆限定

1日限りの盆踊り。公民館で騒いでいるのが聞こえる。こういうのはやっぱり子供の時に行かねば楽しくも何ともない。PTAでお手伝いしていたこともあったが、子供のある程度の年齢になったある年から遠慮することにした。お世話人との性格が折り合わなかっただけとも言えるけど。

昔は見たこともなかったから余計に憧れみたいオーラがあった。(うちは家族サービスというののほとんど皆無な家庭環境だったのだ)運動会の団体競技?で炭坑節を踊らされてはいたけれど。


ところで松江市街、お城のあるあたりの地区では盆踊りが行われないと言うはなしである。お城の石垣の人柱を、盆踊りの喧噪のなかで女の子をさらって調達したことがあって、見事石垣は出来たが以来盆踊りはなくなったそうである。
人柱になった女性の怨念か、というより庶民の怨念かもしれない。
同じく大橋川の橋のたもとには、橋のために人柱となった男性の碑があってこれは名前が知られている。「お茶を御馳走になるときには一杯では縁起が悪い、二杯のみなさい」というのはこの男性が、奥さんにもう一杯飲んではと勧められたのに断って家を出て、たまたま人柱のために通る人を数えていた検問にひっかかり当たってしまったという話によるらしき。
「もう一杯勧められた通りに飲んでちょっと遅れて行ったら当たらずに済んだのに」と悔いたという話が残っているらしい。

いずれも陰惨な話ではある。「ロンドン橋落ちた」のマザーグースも人柱をもとにした話だが、あのころどうやって撰んでいたのだろうか。
晩踊りが無い代わりにか、宍道湖では灯籠流しが行われます。精霊舟が秋鹿の方からかあかりをつけて往復します。宗派にかかわらず合同でやっておられる様子で、それはそれは素晴らしい眺めです。湖岸では合唱のようにお経が読まれてこれもまた風情あり。某かの喜捨をして灯籠を購入してながすことも出来る様子。