昨日雑踏の中で

市内に「曽田文庫」という私製の「文庫」があるそうです。昨日だんだんフェスタの竪町(たてまち)バージョンを歩いていましたら、この文庫の援助と宣伝を兼ねて古本市の屋台?が出ていました。
古本市は大の好物なので食物そっちのけでながめていたせいで、肝心の「食」獲得に出遅れが生じて成果はいまいちになってしまったというのはさておき、このなかにル・カレの「テインカー・テイラー…」「スクールボーイ閣下」と「ドイツの小さな町」がならんでいて、おもわず買ってしまった。で、再読。うむむこれで何度目だろうか…と思いつつ。


親父が入院している時に「ドイツの小さな町」が出たので買おうか買うまいか迷った覚えがかすかにあり。結局その頃には読む気力があったかしらん、読ませたか知らんとか未だに考えます。スマイリー三部作の最終巻「スマイリーと仲間たち」が出たのは親父がいなくなったあとだったけか、きっとそれを知ったら悔しがるだろうなあ、とか。結局親孝行というのはしなかった自分ですがそういうのが気になる、というやっぱり変な親子関係だったかも。
読ませてやりたかったなあ。買う金を渋ったというところが苦い思い出で余計に覚えているんでしょうな。
いやあ、親不孝親不孝。


ちなみにこの古本にはおなじみ「早川書房の最新刊」の紙片がはさまったままでした。昭和61年11月刊行12月2刷。
シルヴァバーグの「教皇ヴァレンタイン」上下、ハーバートのデユーン砂丘の大聖堂2、グインサーガはまだ26巻め。単行本ではフランシスの「侵入」、スチュワート・ウッズの「潜行」などが紹介されています。
シルヴァバーグが出た時は嬉しかったなあ…1987年2月のもの