ラグラフト

ラグラフトの名前を知ったのは栗本薫の「魔界水滸伝」を野生時代で何回か読んだ時のこと。タコのお化けみたいなわけの判らない形態の怪物が異次元から侵入して来るという設定でありました。(たぶん)
いまいちついてゆけないタイプのお話でありましたが、こういうのをお好みの方もいらっしゃる。怪物ものは苦手でもキングの描く「N」とかは好きです。どういう違いがあるのだかよくわかりやせんが。


気分転換に怪奇小説傑作集というシリーズ文庫の一冊を(創元推理文庫)借りて参りまして、食わず嫌いだったラグラフトにお目もじいたしました。おお、さすが大御所なかなかいけるでないの!
これは3巻目でして英米編の3なのだそうな。
といいつつ全然関係ないけど、なにかしら四半世紀以上前中学校の頃学校図書館の棚に並んでいた「旺文社文庫」のいわゆる「翻訳名作」の時代がかった文章テイストで妙に懐かしかった。シュトルムの「みずうみ」とか「若きウエルテルの悩み」とか「車輪の下」とか、浅葱色?の布の装幀が上品で読んだだけで「優等生」になった気分になれたもんだった。(気分だけ)
今では岩波文庫、というべきかは。

スジナシのDVD2枚程購入。あまりに見事にまとまると、笑うのと感心するのと半々。
折角の休日も雨か雪の模様なり。やれやれ