高峰秀子

サム・ホーソーンの事件簿〈5〉 (創元推理文庫)  サム・ホーソーンの事件簿VI (創元推理文庫)  WE LOVE ジジイ  マリアビートル  高峰秀子



「サム・ホーソーンの事件簿」5 エドワード・D・ホック 創元推理文庫 ISBN:9784488201074 C0197

「サム・ホーソーンの事件簿」6 エドワード・D・ホック 創元推理文庫 ISBN:9784488201098 C0197

「WE LOVE ジジイ」 桂望実 文芸春秋 ISBN:9784163278407 C0093

「マリアビートル」  伊坂幸太郎 角川書店 ISBN:9784048741057 C0093

高峰秀子」 監修:斎藤明美 キネマ旬報社 ISBN:9784873763262 C0074


サム・ホーソーン短編集邦訳最終編。読めば読む程うまいなあと感心する。
トリックも申し分無く、シリーズの進行としてのやりかたも第一次大戦終了から第二次大戦終了という戦況を語ることで見事につながっている。こういう作家さんもいるんですね。ミステリーも奥深い、がこの翻訳者木村二郎さんですか、ことばづかいに癖が在ってそっちも面白かった。


桂望実はお久しぶり。相変わらずエネルギーもらった!という感じの読了感。こんな小説がいっぱいあったらいいのにとしみじみ思う。東京でコピーライターやっていたバツイチ男が、なんにも無いジジイとババアしかいない田舎に隠遁したところじわじわとひっぱりだされてという話。そういえば、グランドゴルフも似たような感じの広まり方したような気がする。


「マリアビートル」はグラスホッパーに出て来た「業者」なる殺し屋たちが東北新幹線の中で右往左往しながらという話。
どう見たって収拾がつくとは思えない業者たちの思惑が錯綜して、なぜかちゃんと伏線しっかり最後に納まるという職人技。
どうやって筋を組み立てているんでしょうか、この作家。その上に噛み合ないようで噛み合っている漫才みたいな会話がやたらと可笑しい。
頭の中で筋を整理する為に数回読み返さないと判らない部分あり。登場人物複数ですが自分みたいな記憶音痴?でも混乱しないところはやっぱり上手い。「業者」のお話3弾目出るか、出ないか。とことん運の悪い殺し屋にははらはらドキドキ笑ってしまう。


高峰秀子
単なる女優アルバムでなく充実しています。読み物としてもレベル高し。共演した当時の二枚目俳優、男優女優含めてみたい人には必見。写真が大きいので鑑賞に堪えます。すごいなあ、とおもいつつ眺める。原節子に、ロッパ、森繁久彌上原謙錚々たる面々。監修者斎藤明美の文章が最高。