天使たちの課外活動
「悪意の傷跡」ウエクスフォード警部シリーズ ルース・レンデル 早川ポケットミステリ1724 ISBN:4150017247 C0297
「絶滅危惧種」女性パークレンジャー/アンナ・ビジョンシリーズ ネヴァダ・バー 小学館
「空白の4マイル」
「天使たちの課外活動」 茅田砂胡 中央公論新社 ISBN:9784125011608 C0293
公私ともにばたばたの毎日。読んでおいて放って置くので既にどんな内容だったか忘れかけている。
ゆえに簡単に覚え書き。
ルース・レンデルはさすが女性にしか描けないDV話。鬼気迫る感じなのである。当然ながらミステリーではあるしシリーズとしての体裁もしっかりあり。けど、レンデルのシリーズ物を読んだことあったっけと覚えなし。
この警部悪いキャラではないが、さして特筆すべきものでもなし。今まで読んで来た他の作家の警部キャラが突拍子もないのが多いからこれが普通の人間か。
ミステリーとしてもちゃんとした本でした。人物描写がうまい!
パークレンジャーのこのシリーズは初見。三冊か4冊並んでいてえいやっと選んだところ、これは三作目のような。
別にそれでも問題の無い本でありましたが、スカーペッタが出て来た頃に同じく並んで賞されたシリーズなのだが何故か邦訳が遅れたとのこと。なるほど、一時こういう女性キャラのが流行ったような気がする同じ「匂い」がするという感じ。
そういう風にみればスカーペッタ続いてるし売れたのねと感慨深し。
「空白の4マイル」だか「5マイル」だか、忘れることにした。
著者は元新聞記者の日本人が無理矢理中国側からチベットの山中へ分け入って誰も書いたことの無い地域を歩いて来たという記録。
読み進めるにつれて「どこか違うだろう!」という感覚が貼り付いてとれなくなってくる。暴動の最中中国の厳戒態勢の中、外国人を拒否している地域に無理やり現地入り、軽装で単独強行軍。
当然道のようなものはほとんどなく、土地勘のある現地ガイドを雇用しようとするもビザも許可証もない外国人相手に協力したのがバレたらどんな眼に遭うかわからないから拒否される。
そこを金でごり押しする姿などなど、ううむ「探検家」とはかように札束で頬をひっぱたくようにして現地人を使いながら探検をしてきたものかとその「実像」に触れたようではなはだ不快なることおびただし。
違和感、およびそもそもの人生観の不一致ゆえ自分としては不愉快な一冊となった。「探検家」とはおしなべて「体育会系」でないとできないのかもしれないが、この方そうやって生きて来たのだろうなあという感慨。
文章家には向いていないかも。何も考えてないもの、自分の都合の他は。実績を認める云々の前に、思考回路が合わない。
それでも行きたかったのね。でもグルジア人への迫害を知ると、平和ボケもここまで来たら…という気になる。
「天使たちの課外活動」
新シリーズですと!新キャラが出て来て、ますます楽しめそうな展開となりました。
もものき事務所は11月に新刊予定とか。たのしみです。