ぬしさまへ

ジーン・セバーグ  住宅巡礼・ふたたび  ぬしさまへ しゃばけシリーズ 2  ねこのばば しゃばけシリーズ 3  ユニコード戦記 ─文字符号の国際標準化バトル




ジーン・セバーグ ギャリー・マッギー 水声社 ISBN:9784891768201 C0074

「住宅巡礼・ふたたび」 中村好文 筑摩書房 ISBN:9784480878342 C0052

ぬしさまへ」 畠中恵 新潮社 ISBN:4104507024 C0093

「ねこのばば」 畠中恵 新潮社 ISBN:4104507032 C0093

ユニコード戦記」文字符号の国際標準バトル  小林龍生 東京電機大学出版局 ISBN:9784501549701 C3004




なぜか俳優さんは、ちょっと売れると必ず男はハムレット、女はジャンヌ・ダルクを演りたいと願うのだそうな。(イングリット・バーグマンもそうだったと読んだことあり)

ジーン・セバーグは、17才でジャンヌ・ダルク役でデビューという、運がいいのか悪かったのかわからんという女優さん。

当然と言うべきか賛否両論だったそうですが、其の後の「悲しみよこんにちは」(サガン原作ね)と「勝手にしやがれ」でスターダムののしあがったわけですが。

さて、ここに一人FBIによって女優がひとり犠牲となった。ひょっとしてモンローも暗殺だったのか、などと疑いたくなるよな時代がつづられてゆく。

フランスの有名作家と結婚しセレブな生活と知識を手にしながら、結局「若さ」への強迫的な渇望から逃れ得なかったのだろうか。

いずれにせよ、映画俳優というのは苛酷な商売であることには違いないらしい。

時代のモラルと倫理の渦の中に揉まれ揉まれて、その底に沈んでゆく精神はエバ・ガードナーと同じだったかもしれぬと読みすすめつつ。

やっぱり、長く生きた方が勝ちよねえ。いまや「セシルカット」しか連想出来ないところが哀しい。

公民権運動、ブラック・パンサー、ケネデイ兄弟、などなど時代の空気をちょっと嗅いで見たいおかたにオススメ。

米国にだって「暗黒の時代」があったのだあ。




「住宅巡礼」

海外の建築学の世界で「意欲的」と認められる住宅建築の巡礼記。面白い!珍しい!そしてちょっと棲んでみたくなる(無理だけど)

場所によっては泊まることも出来る家もあるそうですので、奇特かつお金があってヒマがあってならばきっと食指が動く、筈。

安藤忠雄の代表作「京の長屋」に棲むご夫婦へのインタビュー?もありまする。

なんたって凄いのは「建築設計が趣味」の富豪氏による建築群。こんなのもありとは世界は広い。

とても愉しい本でした!





ぬしさまへ」「ねこのばば」

網羅の試み第二弾。鴨川ホルモーの鬼に似た「鳴家」(やなり)一匹欲しい。ホルモーとちがって、ちゃんと人間語喋るからこっちがいいなあ。若旦那のお守りの番頭さんお二人も味がありよろしい。(怖いけど)

後何冊あるのかな、このシリーズ。




ユニコード戦記」

近来滅多にないことに、いくら字面を追っても何にも意味が読み取れなかった一冊。

う〜ん、こっちの頭が悪すぎるのかとも暫く考えたが。結局、文章が形を成していても(相当しっかりしている)中身が無ければ何の意味も無いということなのかも。(ちがっていたらごめんなさい)

やたらと長い名前の団体、その略称、その団体の代表者が集まった「会議」が開催されたことは延々と書いてあるのだけれど、

そこで具体的に「なにが検討されたか」とか、それが何を意味しているのかというところが全然伝わって来ない。

ユニコード関連だからコードの決め方とか成り立ちとか、素人にも判りそうなやりかたで解説でもしてくれたらいいのだけど。

JISの種類の名称とか、歴史とかも解説なしで、何種類かの符号種類名称が繰り返し出て来るだけで意味も区別もつかず。

結局このひと何が言いたかったのかな?で終わってしまった。

東大卒相手だとこんなものかは。それにしても…