心のナイフ

心のナイフ 下 (混沌の叫び1) (混沌の叫び 1)  心のナイフ 上 (混沌の叫び1) (混沌の叫び 1)  地層捜査





「地層捜査」 佐々木譲 文藝春秋 ISBN:9784163811505 C0093

「混沌(カオス)の叫び1 心のナイフ」上  パトリック・ネス 東京創元社 ISBN:9784488013455 C0097

「混沌(カオス)の叫び1 心のナイフ」下  パトリック・ネス 東京創元社 ISBN:9784488013462 C0097


梅雨の割には雨が降らない。これも明日までのことのようですが。蒸し暑いですね。


佐々木譲のまだ読んだ事の無い本を見つけて大喜び。時代物は避けて通っております、いまのところ。ということで警察ものでありますが、改めて考えさせられたのが「刑事物ってRPGゲームなのね」という今更の確認。現実の捜査は又別ものなのでしょうけれども、そして結末にたどり着けるかどうかもわからないものではありますが。
この「地層捜査」には現実の土地歩きとしての意味と、過去の時間という意味の二つがだぶらせて物語が展開します。佐々木譲松本清張かというねちっこい歩きによって徐々に「過去の殺人」が発掘されてゆくというわけです。このねちっこさが何とも言えず風味を醸し出しておりまして中々の佳作ではあるまいかとおもわれ。達人の貫禄ですね。


「心のナイフ」
あちこちで評判が良さげと思っていたらふと背表紙が目に入り、ヤングアダルトらしいのに何故?(いや偏見はありませんが)と読み出したらもう止まらない。非常に困りました。本を置いて一息ついて考える隙さえ与えてくれないこの展開。ジェットコースターというよりバンジージャンプです。そんなに厚くはないので徹夜本とまでは行きませんが頭の中読み終わってからも暫く題名のとおり「混沌(カオス)」
いやあまいった。で、次は何時出るのよと言いたいのですが、本音を言うとこの三部作全部刊行してから三部まとめて一気に読むのが最良の策と思います。まさか邦訳出ないわけはないよね?
マーテインみたいにただいま執筆継続中というわけでなく、三部まで全部出版されているようですからその点は安心して待つとして。で、内容はというとかなり「毒のある怖い」話であります。まあ毒は薬にもなりますから、ちょっと覚悟して読むべし。

今、右肩に止まった感触の虫を左手を揚げて撃ったら、左肩が「バキッ!」と音をたてた。右の五十肩が少し快方に向かいつつあるかと思ってたら、今度は左肩です。時折反射的に腕を振って激痛を走らせ、夜中に涙流してもだえてます。ぐえ〜っ!