シモネッタのアマルコルド

イタリア語通訳狂想曲 シモネッタのアマルコルド  小説ロボジー  まいまいつぶろ  二流小説家 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)  バラックの神たちへ―あるいは近代画の内景へ




バラックの神たちへ」あるいは近代画の内景へ   芥川喜好  深夜叢書社 ISBN:9784880322957 C0070

「二流小説家」  デイヴィッド・ゴードン  早川ポケットミステリ1845 ISBN:9784150018450 C0297

「まいまいつぶろ」  高峰秀子  新潮社 ISBN:9784103316121 C0095

「ロボジー」 矢口史靖(やぐち しのぶ)  メデイアファクトリー  ISBN:9784840143257 C0093

「シモネッタのアマルコルド」イタリア語通訳狂想曲   田丸公美子  NHK出版 ISBN:9784140350942



この方の文章を読むと「絵を読み解く」ということがどういうことであるかが判って来る。
絵を描くという行為が時代、人物、人生をすべてひっくるまたところのものであるということがわかってくるのだ。深く心に沁み入るような、と言う言い方は既に陳腐かもしれないがまさにそのような文章を書いていらっしゃる稀有な方である。いつまでもお元気で居て下さい。同じ時代にリアルタイムで読ませていただけることに感謝。

「二流小説家」
めくるめく輻輳する世界の真ん中で犯罪に巻き込まれる主人公。SFポルノなんていうジャンがあるとは思いもよらず、しかも現実の事件はシリアルキラー活躍!いったいどうするんだよとハラハラドキドキの展開だが、しっかり納まる所エンターテイメントとして上出来なり。お勧めです。だが著者、次作はどんなもの書くのか書けるのか、少々心配。


「まいまいつぶろ」
後書きというか解説要りませんというか、余計。これはこれで完結した世界なので、これ以上を読みたければ「わたしの渡世日記」にすすめばよろし。書誌解題なんぞこの場合余計である、といらつく。別の意味で高峰秀子の本音が見えるという、それはそれで面白い一冊。


「ロボジー
映画監督が原作を書く。脚本を読んでいるような雰囲気もありますが、やはり抱腹絶倒。いつかこの映画みなきゃソン!


「シモネッタのアマルコルド」
既に読んだ事があるのかもと思いつつ手に取ってみたら、そうではなかったような、気がする。否、やはり初読である。
NHKイタリア語講座されていたのですか?初めて知りまして、というか実は普段TVみないので余計に知らず失礼いたしました。相も変わらず楽しいお話をいただき心が軽くなる。ナイトキャップには向かない。頁をめくる手が止まらなくなり非常に困った夜でした。尊顔拝見したし。