臨場

「臨場」  横山秀夫  光文社 ISBN:4334924298 C093
「ナンバーシックス No.6」#1  あさのあつこ 講談社 ISBN:4062120658 C8093
「ナンバーシックス No.6」#2  あさのあつこ 講談社 ISBN:4062122294 C8093
「ナンバーシックス No.6」#3  あさのあつこ 講談社 ISBN:4062125854 C8093
「ナンバーシックス No.6」#4  あさのあつこ 講談社 ISBN:4062693585 C8093
「ナンバーシックス No.6」#5  あさのあつこ 講談社 ISBN:4062693712 C8093
「ナンバーシックス No.6」#6  あさのあつこ 講談社 ISBN:4062693844 C8093
「ナンバーシックス No.6」#7 あさのあつこ 講談社 ISBN:9784062693974 C8093
「ナンバーシックス No.6」#8 あさのあつこ 講談社 ISBN:9784062694216 C0893
「ナンバーシックス No.6」#9 あさのあつこ 講談社 ISBN:9784062694438 C0893

「深い疵(きず)」  ネレ・ノイハウス 創元推理文庫  ISBN:9784488276058
伊上勝 評伝」昭和ヒーローを作った男  井上敏樹 竹中清 徳間書店 ISBN:9784198631079 C0074
「解錠師」 ステイーヴ・ハミルトン 早川ポケットミステリ1854 ISBN:9784150018542 C0297
「週末は家族」  桂望実 朝日新聞出版  ISBN:9784022509253 C0093
「女騎手」 蓮見恭子 角川書店
「無名騎手」 蓮見恭子 角川書店 ISBN:9784048742283 C0093


テレビドラマを見ていないわりには、映画になった奴に食指が動いたりする。主役を演じた役者さんの眼力というべきか。予告編にちらと出ていた犯人訳らしき柄本サンの息子さん好い芝居してるかしらんとか思いつつ、ところで誰の原作でしたっけ?
ああ「半落ち」の横山秀夫ですか。ってクライマーズ・ハイおそろしくて何だか手が出せずに居たのでこの機会にと「臨場」を。上手い!描写といい筋運びといいするすると自然に流れて治まりも良し。さすが売れっ子さんだ、と感心した。
このシリーズ出会えたら読む事にしようと思います。検索しとかないと。


あさのあつこ「ナンバーシックス」
これだけの巻があると読み出す前に覚悟がいる。すなわち「如何に途切れなく手に入れるか」という心づもり。一旦とぎれたら先が読みたくて地獄の思いになりますので。しかも数字にめっぽう弱いので「何巻まで読んだか」というのが覚えていられない。間違えて一巻残して借りる羽目になったら之も地獄。要注意いたしまして目出度く読み終わりましてござる。

あなめでたや、めでたや。基本はSFジャンルでいえばええと何だったっけ「理想郷」もの(おい!)主人公は乱暴な言い方するとマトリックスのネオみたいな立場でしょうか。めっぽう面白い青春小説でもある。この物語が終わり、そしてそこから始まるのがほんとうのSFというか本格SF作家の話になる。ハインラインや現代ではエンダー・シリーズなのかも。


「深い疵」
独逸小説だから、ではないよなあ。少々筋を追うのが辛かった。本当は刑事コンビシリーズの第三作なのだそうな。それゆえか同僚のキャラクターの説明描写が中途半端。視点が結構ころころ替わるのでそれに慣れるのに苦労。それなりの面白さはあるのですが。主題がナチズムの後遺症ですのでちと暗すぎるというか、自分的には今まで読んで来たノンフィクションが思い出され辛いものが。
ほかの作はどうなっているんざんしょ。いくつかこれから翻訳されるといいのですが。



伊上勝
テレビ創成期ヒーローものの脚本書きまくった人の評伝。最初にある息子(同じく脚本業)の話が面白い。が、こんな親父がいたらとんでもない。太宰治に毒されただけあって?とっても破天荒な一生を短く終えてしまった方であります。合掌。




「解錠師」
えらう評判がよいらしく、と覗いてみる。なんとこれは青春小説であった。ミステリーとスリルと青春小説という世にも珍しい?コラボレーション。加えて絵を描くのが好きな人にはとってもよく分かる漫画場面つき。詳細は中をご覧下さい。
とっても楽しめるお話でありました。


「週末は家族」
桂望実が書いた、ガラスの仮面。ちなみに恩田陸が書くと「チョコレート・コスモス」。どっちも素敵だ!


「女騎手」「無名騎手」
横溝正史賞優秀賞だけあって、新人とは思えぬ力量なり。話の運び、視点の移動無理が無い。たしかに競馬界舞台はユニークではあるけれど、ずっとこれで行かれるのかしら?力量があるから大概のものは「料理」できるとは思うが。
これからまだまだ作品よませて頂きたいです。