仁多地方行軍の1

さて実施は、10月24日秋風の吹く頃である。
1、2年級は見送りを兼ねて玉湯町まで一緒に歩いた。
今回の行軍は3年級以上の生徒を2つに分けて中隊となす。模擬戦は白帽子と黒帽子で目印にした様子である。
中隊>1、2小隊>1、2分隊
という組織になるらしい。指揮官以下幹部の氏名が示される。
軍隊組織に知識がないので不明だが「左翼士官」とは何だろう?
中隊付曹長はひょっとして「記録係」かもしれない(筆者の河井という姓と、文中で「記録」をしている記述がある)
給養士官は、いわゆる地元との折衝などの「庶務・営繕係」だろうか。衛生長はもちろん保健関係だろう。

2.2 行軍記  通常会員  河井咀華
(4号 12頁〜36頁)
秋漸く気いよいよ清く、黄稲露ふかくして楓葉霜に飽く、男児の魂正に躍如たるの時、剣を大原、仁多、能義三郡の金風にかざし、垂虹秋色一千里の秋旻に嘯かんとす、噫快ならずとせむや。
月は10月、日は24日、これぞ我校行軍の首途にぞある。三年級以上の生徒を分ちて二中隊を編成し、幹部の部署を定むる左の如し


第一中隊長 小島教官

第一小隊長  森山多一郎
  第一分隊長  松本鹿太郎
  第二分隊長  佐野又新


第二小隊長  神田繁造
  第一分隊長  清水静麿
  第二分隊長  阪田清造


第三小隊長  米山大一郎
  第一分隊長  門脇亮暢
  第二分隊長  渡部淳三


左翼士官   倉崎清
中隊附曹長  河井英三
給養下士   荒木六郎
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第二中隊長  太田教官

第一小隊長  今岡信一郎
  第一分隊長  河井説雄
  第二分隊長  坂本敬訓


第二小隊長  引野忠親
  第一分隊長  錦織義教
  第二分隊長  渡部唯助


第三小隊長  木下志郎
  第一分隊長  四方田保
  第二分隊長  小池環


左翼士官   吉岡太八郎
中隊附曹長  大坪武之助
給養下士   長谷川賢一郎

衛生長    陶山斎