新入学生について

定員割れをおこせば当然試験も条件に合えば免除。
入学生のうちどれくらい卒業したかを統計できると面白いだろうが、あいにくとそれほどの資料はなし。
といいつつも、各地区からでてくる人数の少なさ。この時代高等小学校を最後まで卒業できる人からして少なかったであろう。現代みたいに「少子化」ではなかったわけで、それでもこの数だし。これがたかが百数十年前の社会と考えると愕然とする。

たまたままとめてみた地元の小学校の沿革をみてみれば、この頃小学生の生徒数が少ないのは単に「通っている」生徒が少ないのが原因のようだ。教育制度を押し進めた結果、昭和期になると生徒は格段に増加する。
自分が住んでいる地域でも小学校は分校を含めて10校近く有ったようである。現在は1校しかない。しかもゆくゆくは近い将来複式学級になりそうな状態。
どこか国の施策おかしくはないか?

6.15 新入学生
(第3号  113頁)
昨年まで入学志願者には選抜試験を行へりしも、本年は入学志願者の募集人員に甚く超過すること無かりしを以て、高等小学校二年級修業以上の学力あるもの百八十余名は無試験にて入学を許し、其余の十余名には試験を行へぬ、


其内不合格者は僅に四名に止りければ新入学生の総数は198名とぞ記されたる、

之を学力の上より観れば高等小学校卒業生八十名、同二年以上修業者百余名、

之を都市の上より観れば松江69名、八束48名、能義13名、仁多10名、大原7名、簸川16名、飯石2名、邑智2名、周吉2名、海士1名、知夫4名、他府県23名なり。