海軍将校来校(4号)

随分ながいこと更新しておりませんでした。ちょこっとその意欲が戻って来たか?
ならよいのですが更新の仕方、項目の立て方を完全に忘却。やれやれ。それにしても、何時の時代も調子に乗って「法螺吹く」すれすれのおやじは居るらしい。
帯びをしめる和服は体格に良くないと?じゃあ鯨の骨借りてた西洋はどうなんだ、なんてツッコミをしてみたくあり。

海軍将校来校
(4号 88頁〜89頁)

本年四月廿四日海軍少将原静吾、同大軍医加賀美照太郎の両氏来校、講堂に於て本校及修道館生徒を集めて一場の講話をなせり。
少将は先づ歴史上に考証して海軍の必然を説き将来の青年か益々此方面に向うて活手腕を試みむことを熱望すといふに局を結びき。其論素より斬新の喜ぶべきなかりきと雖能く時弊に当るの語、優に余等の一顧を値すべきものありき。
次に軍医の日本が世界に於ける海軍上、商業上の境遇に論えお起し堂々説き来り説き去りて其益々発達せざるべからざるを云ひ一転して邦人の骨格改良論に入りぬ。
是に於て軍医の質朴なる雄弁は愈々佳境に入り奇○の説斬新の議交交人の耳目を従動するものあり遂に我国人の風俗が大にその体格に影響するものなるを論じ、帯を緊く結ぶ腰部を厭迫して之を薄弱ならめ、整座の習慣は身長を短小ならしむる大原因なれば将来の国人は之が打破と新風習の建設とに工夫を凝さざるべからざるを説破して壇を降りぬ。
軍医の言今猶耳にあり。只之が詳細なる筆記を諸君の前に開展して共に妙論を味ふを得ざるを悲しむ