4号 連合野球試合の2

山口高校の選手、当時の男性の平均身長を考えると180センチくらいとは破格の長身、圧倒されたのではないでしょうか。走者残留のことをスタンデイングというらしきは、書き起こしていて気付いたこと。始めは何の意味かわからなかったのですが。当時の装備がどのようなものだったかによっても飛球距離は違うと思いますが、この場合ホームランというのはあったのだろうか?
試合結果のあとで、記者による講評?があとにつづきます。

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第三圍

中村氏投手にゴロを呈して先づ斃れ、濱田氏強球を三塁に走らせしも、紀藤氏の為めにあへなく一塁の露と失せ、青戸氏一塁と二塁の間にゴロを打って一塁に入り、足立氏三塁にフライを取られて、スタンデイングとなり、一点の得る所なしし。
紅軍攻む。西村氏出で猛撃一番、左翼を襲ひしも左翼守将安松氏の投球功を奏し西村氏を一塁に屠り、美事第ニ囲の讐を報じ、次いで宇田川氏投手にゴロを呈して死し、松林氏遊撃のゴロを打って出で、生田氏二塁と遊撃との間に球を走らして一塁を奪ひ、松林氏三塁を奪ひ、本塁に入らんとして投手の為めに三塁と本塁の間に挟撃せられ、捕手に屠られて、得る所復た無。

第四圍

白将和田氏一塁と二塁の間にゴロを打つて出で、西田氏続きて一塁に入り、和田氏生還す、森本氏フライを遊撃の後方に打ち、西田氏本塁に突進するを得、河合氏三度振りに死し、安松氏四球を利して出でしも、二塁守将中村氏の飛球を捕へ返す手に安松氏を一塁に刺し、ダアブルプレイとなり白軍の得点ニ。
紅軍代り攻む。坪井氏強球を遊撃と三塁の間に打ちて出で、次で紀藤氏遊撃と二塁の間にゴロを走らして出で、坪井氏還る。つぎに三巻氏立つ。中村氏しきりに、熱球を投ぜしが、如何なる機か右腕を挫き、遂に樞軸を退きて投手代る。此に於て三巻氏遊撃を襲ひしも功を奏せずして一塁に屠塁られ、紀藤氏生還す、此より形勢一変、玉木氏三塁に打て出で、勝部氏四球を利して出でしもニに斃れ、西村氏ゴロを二塁と遊撃の間に襲うて出で、宇田川氏一塁と二塁の間にゴロを走らして一塁を奪ひ、玉木氏西村氏共に生還し、松林氏復た右翼を襲うて出で次であらはれし生田氏大フライを打って右翼守将の後方を襲ひ、大挙して二塁を奪ひ、松林氏生還し、坪井氏ゴロを遊撃と三塁の間に走らして出で、紀藤氏ホームに立つや、二塁の生田氏三塁を奪はんとして功なく、投手の為め三塁に屠られ、坪井氏一塁にスタンデイングとなり、紅軍得る所實に六点。

第五囲

大勢既に定まる、紅軍の得点七に対する白軍の四点、これぞ白軍最後の攻撃全軍の責任は
かけて濱田以下数氏の双肩にあり、濱田氏の打球まづ砂を噛んで三塁を襲ひしも、三塁守将紀藤氏の敏腕によりて一塁にさされ、青戸氏三塁と遊撃の間にゴロを打つて無事難関を出でしも、足立氏フライを投手に呈し、和田氏飛球を二塁に獲らる、青戸氏牙営に入るを得ずして万事休す。


ここに於て審判はゲームセットの令を下し、練習は全く終れり、経過表をあぐれば左の如し。

 回 1  2  3  4  5
白  0  2  0  2  0  計4
紅  1  0  0  6  x  計7+x

所謂これドローン、ゲームにて三点プラスエッキスの差なり