雑報

卒業諸氏の動静の12

名前を見ていると大分現在に近い名前のつけかたになってきたような気がする。 時折???と雅号のようなものがでてくるのはお寺の住職家系かもしれない。東京遊学のあとにどのような暮らしをしたのか、なかなか想像は及ばないものです。 東京専門学校生 松本…

卒業諸氏の動静の11

33年も二つにわけて。国学院は知っているとして、哲学館はどこかの前身だろうか。 ほとんど高等学校に進学。 • 同33年3月 42名 山陰新聞記者 神庭 豊三郎 第五高等学校生 渡邊 唯助 第五高等学校 住田 美夫 士官候補生 倉崎 清 第五高等学校生 今岡 …

卒業諸氏の動静の10

32年の後半です。 築地海軍主計練習所というのはどういう所なのでしょうか。そろそろ名簿も終りに近づきました。 松江高等小学校教員 平和 長之助 渡辺 忠三郎 東京工業学校生 森田 太三右衛門 東京工業大学生 三浦 大造 小学校教員 森脇 常造 築地海軍主…

卒業諸氏の動静の9

32年組は多いのでふたつに分けます。足尾銅山というと連想するものは? 「黒祀島」だったか、なんだかおどろおどろしいものを思い出してしまうけれども、それはまた別のはなしです。 東京物理学校というのがあったのかあ。 • 同32年3月 37名 第三中学…

卒業諸氏の動静の8

竹下という名字がでてくると、総理大臣にもなった竹下酒造のあの竹下さんの縁故かなんて連想したりします。 たしか時代は昭和になりますが、元総理も教師をしていた時代が有った筈。一郎というのがまた長男ぽいお名前。 杵築というのは出雲大社のある地方で…

卒業諸氏の動静の7

慶応義塾は初出かな。こう並べて見ると、上級学校に進学している人が多いのがよくわかる。 帝大ではなく実業関係というところもだ。勿論公務員もかなりの率になる。 台湾台北土地調査局というのは時代をあらわしている。予備陸軍少尉で外国語学校というのは…

卒業諸氏動静の6

では、続きを。 募集人員数が変動しているのか、少ないですよね。その分少数精鋭ですが。 • 同29年7月 17名 東京工科大学生 西田 精 岡山医学専門学校生 山根 健次郎 三成高等小学校教員 加藤 精一 米子税務局 下村 饒 東京工科大学生 野津 正之助 高等…

卒業諸氏動静の6

新聞記者というのもけっこうあります。そういえば夏目漱石も「新聞社」に勤めたわけですが。 「技手」という言い方は便利かもしれない。ただの呼称かもしれませんけど。 陸軍少将、中尉というのは陸軍兵学校卒の職業軍人でしょうか。教師がいる一方でなぜか…

卒業諸氏動静の5

20年卒業生は記載なし。理由は不明です。 勤務先を眺めるだけでも、楽しめます。三池炭坑とか(炭坑節ですね)、電燈会社とか。年代が後になると早稲田とか慶応とかの名前も出てきますが、これは開校はいつだったのかしらん。珍しい名字?「小数賀」(おす…

卒業諸氏動静の4

そういえば俳優の佐野史郎さんは代々医者の家系だそうである。 ひょっとしてこの卒業生のなかに、曾祖父とかおられるのだろうか? • 同24年7月 11名 足尾銅山技師 工学士 田邊 勝太郎 海軍大機関士 海門 中井 銀次郎 死亡 福田 實 法務局属 山本 孝則 …

卒業諸氏動静の3

20年の分が無い。あら、抜かしちゃったかしら。 それにしても少数精鋭、錚々たる履歴がつづく。 • 同21年7月 10名 京都中学教諭 大島 常枝 帝国商業銀行員 石原 三郎 大分県杵築中学校長 文学士 廣江 萬次郎 松山地方裁判所検事 安達 駿次郎 久留米中…

卒業諸子氏動静の2

米国マスターオブアーツとは何だ? 銀行支店長というのはかなりの出世とみてよいだろう。 各自のお名前についても、時代が分かるような気がしておもしろい。 同17年7月 3名 – 死亡 田代 丈之助 – 大阪セメント会社技手 真野 太郎 – 死亡 杉本 清太郎 • …

卒業諸氏動静

名簿関係を発表するのは個人情報漏洩としてまずいのかもしれない。悪用なされませんように。 興味深いのは、名前ではなく動静の方である。どこに就職しているのか、ということ。 明治16年卒業に「岸清一」とあるは、島根県においては歴史的な名士。島根県…

人事異動2

たしかにこんなに教師の異動がはげしいと支障もでてくるかもね。 平均年齢も20代から30代なのかもしれない。レベルアップを指向しているのだろうか。 5.4 其他職員の異動 (4号 69頁) 本校職員の交迭頃者何ぞ頻々なる、是實に余輩の不幸とする所。永…

人事異動

人事異動の発表の時期です。知り合いの名前を新聞に捜してみたりしますが、教育関係はそう長く同じ学校に勤務することがないので数年もするとよくわからなくなります。 地元にずっと住んでいれば、教師になった同級生などもいるのでしょうがそれはそれでたが…

会費収支決算

こういう会費決算表というのは眺めていても見る方に考えの焦点がないと面白くない。 が、こういうものはあとあと効いて来る薬のようなもので、必要なものでもある。 金銭感覚の基準のひとつにもなる。 というわけで。「端艇製造費一艇約60円」これを支払う…

新入学生について

定員割れをおこせば当然試験も条件に合えば免除。 入学生のうちどれくらい卒業したかを統計できると面白いだろうが、あいにくとそれほどの資料はなし。 といいつつも、各地区からでてくる人数の少なさ。この時代高等小学校を最後まで卒業できる人からして少…

県下小学校連絡協議会

結局目的は軍人養成人材なのかというオチ?はつくが、興味深いご意見。 これは隣県に長く暮らしていた他所ものとしての所見だが、やはり出雲人というのは性質的にのんびりというか鷹揚な感じがする。言い方を変えると「仕事やる気あるんかい」とおもえる位の…

職員名簿

だんだんどれをアップして来たか忘れて来た。 とりあえず暫くはそれらしきものを単発的に記す。この時代は、職員にも生徒にも「族籍」が重要事項なのだったらしい。スキャンする機会はなかったが、中学校生徒の成績表というのがあってこれは全員の名簿一覧表…

入学試験に関する諸表2

これを見ると、進学するといってもいろいろな段階で受験が可能であった事がよくわかる。 関川夏央の「坊ちゃんの時代」のなかで森田草平が複数の高等学校を渡り歩いて?いるのを知ってすこし驚いたが、中学校進学についてもこのような感じであればそれが当然…

入学試験に関する諸表

入試の時期ですね。 5.3 明治31年入学選抜試験に関する諸表 (2号 85頁〜86頁) • 國別 出雲地区 出雲地区 松江 八束 能義 仁多 大原 簸川 飯石 小計 合格 51 40 16 13 18 33 9 180 不合格 23 13 2 1 5 4 2 50 欠席 5 2…

蓄音機実験

では年末にあたり、余興をひとつ 4.6 蓄音機実験につき郷友に報する文 2年乙 杉谷茂 (2号 68頁〜69頁)前略御免被下度候 予て新聞紙上にて御覧の事と存候処の彼の有名なる米国エヂソン氏の発明に成りたる新蓄音機本日本校に於て実験致され候処余り面…

校長の更迭

いったいどんな不祥事があったんだ? 6.1 校長の更迭 毀誉紛々たりし柴田校長は昨年非職をぜられ、 9月下浣に至りて高知県第一中学校教頭理学士岩淵○先生我高の校長に任ぜられぬ、即ち現今の校長あり、 現校長は柴田氏の如く宛転滑脱の才子風なく、常に至誠…

金成先生の転任

尋常中学校もそうそう数がないせいか遠方から配属される教師も多かったのだろう。この金成先生は嘱託教師からレベルアップできたのだろうか。次の配任は京都尋常中学とある。そういえば夏目漱石も四国や熊本へと赴任したのだと思い出す。 松江には師範学校も…

新入学生

今回は入学生のはなし。 約200名というのは大して少ない感じはしないかもしれないが、地域をみるとその守備範囲?はじつに現在の島根県東部全域に達している。少子化の現代ではあまり想像できないが、戦前は富国強兵、産めよ増やせよ政策により子供の数は…

証書授与式その2

卒業後の進路をみると、旧制中学校というものがどういう人材を輩出していたのかが窺える。 他の号に卒業生の名簿と卒業後の職務を書いた項があるのだが、それを見ると其の感は深くなる。 ただ、此の明治時代教育制度自体が定まっていないところがあって学校…

証書授与式の1

37名である。同じ号に入学生の項目があるが、これによると定員100名余り。 各年によって定員が増減するのだろうか。それとも休学、退学、留年が多いのだろうか。 ここのところ気になる。とりあえず名前だけ見ても時代がかっていて楽しい? どなたか曾祖…

大仙紀行概要

次回からは4年級以下の伯耆大山旅行記を数回掲載する。 言い訳をすれば、漢字はなんとか部首で検索できるのだが、ひらがなの草書風活字があってこれが読めないときがある。ゆえに一部日本語とは思われない言い回しになっているがご了承をいただきたい。その…

西郷従道来る

こういう記事を見ると、明治時代だという感じが深くなる。 たしか司馬遼太郎の「坂の上の雲」で覚えた名前だったかと思う。 明治維新の西郷といえば当然「隆盛」とくるが、このひとはたしか血縁にある人だったと覚えている。松江城を訪れたとあるが、此の頃…