海軍兵学校の生活の14

この項は今回で終了。
本気で是を読もうとするとブログを古い順からよまねばならないところが不便だとはおもう。
だいぶ体裁が整って来たらホームパージに適当に更新しながらTextShopでPDF化したものを号毎に展示してゆこうかとも考えております。といいつつ、まだ三分の一も書き起こしていない状況でありますが。
こういう風にちょこっとお楽しみで読んでみるのも毛色の違ったところで面白いかなとも考えています。

入学試験は、尋常中学校卒業の程度にして、此度其科目を改正して、白文訓点、作文、代数(全体)、平面幾何(全体)平面三角(全体)算術(全術)、英文和訳、和文英訳、文法、書取、会語、地理、地文、歴史、物理、化学、幾何画、自在画等となせり、

其詳細は、昨年海軍省告示(本会に寄贈し置けり)に就きて之を見るべし、試験は、毎年7月より8月に渉り、東京、仙台、金沢、広島及び熊本の5ケ所にて之を行ふ本年の募集人員は134名にして、従来之れなき大数なりとす、機関学校の入学試験も之に同じく、只資格年齢を1年丈延ばせり


一国?皷動きて万国轟き、一将袂を振て、百戦起る、滔々たる天下の禍乱、遂に底止するの期なし、特に輓近東洋の風雲暗澹として、朝に夕を測られず、列強精を竭くして、眈々虎視す、神州國を建つる三千年、国風宇内に冠たりと称す、今又将に世界的潮流の渇中に投し衝を列強と争ひ、鹿を中原に遂はんとす、

男児國に報ゆる、正に此時にあり、嗚平男児身を海軍に投じ、留まりては東洋の関門を悍護し、進んでは武威を八統に輝かす、亦一世の快事にあらずや、況んや我郷三国、海岸の沿長、北澎?たる日本海を擁し、其水の尽る處遥かに露頭に対するに於いてをや、
豈に郷国の青年志あるもの、一日思を海軍に致さるるある可けんや、頃帝国海軍を拡張ぢ、新に一万噸の大艦に命ずるに八雲、出雲の名を以てす、快心の事ならずや、然るに翻て郷国出身の海軍軍人を算すれば、其数誠に寥々、此好名の戦艦を操するの人、幾何なからんとす、嗚呼此に至り、筆を投じて大長息する耳