琵琶湖端艇競漕

琵琶湖遠征紀行の12

気象条件を加味しても、決勝戦のタイムはダントツに早いですね。 この項はこんかいで終了します。 第9回 赤 神戸中学校 2 3 白 愛知第一中学校 1 2 青 天王寺中学校 3 1 5分40秒 第10回 赤 高知第一中学校 2 2 白 島根第二中学校 3 1 5分2…

琵琶湖遠征紀行の11

この試合結果のなかにあげられたボート倶楽部で現在残っているものがあるとしたら、すごいでしょうね。 同志社は大学として在りますからひょっとして今でも? 第3回 赤 滋賀県商業学校 3 1 5分29秒 白 神戸商業学校 2 2 青 大阪初音倶楽部 1 3 第…

琵琶湖遠征紀行の9

疎水の流れを感じたというのは、いろいろ流れがあるのでしょうね。 なかなかの健闘はしたのですが、さすがに優勝は出来なかった模様です。こののちに試合結果が書いてありますのでご期待くださいませ。 然して我第一選手は実に其難路に当れるなりき、されば…

琵琶湖遠征紀行の8

単純に考えても松江中学は短艇練習には稀に見るくらいの理想的な環境にあるわけで、強いのも当然ではあります。なにしろ城山を巡る堀が中学のある丘の下迄延びて居り、艇庫から多分そのまま宍道湖まで簡単に出艇できた筈です。 もともと沼地とか低地であった…

琵琶湖遠征紀行の7

師範学校もこの競漕会に加わっていますが、これは「名誉競漕」ということで順位には関係なさそうです。 年齢の関係もあるのでしょう。普通は中学を卒業して師範学校へ進学するわけでしょうから。 ともあれ筆者のチームも京都義和倶楽部相手に快勝。どうも相…

琵琶湖遠征紀行の6

今日のつっこみ所は、同志社が応援歌?として「賛美歌」を歌っているというところ。 あきらかに勇ましくなさそうな気がします。 他の項から得た情報では、この端艇競漕は大日本武徳会というところが主催して剣道部や柔道部の仕合も行われた様子です。よって…

琵琶湖遠征紀行の5

いよいよ競漕会の当日。 前日から細雨がずっと降っていたのですが、ちょうど開会の頃には晴れ渡っていました。 二艘の汽船に三艘の端艇が出発点まで曵かれて、それから決勝点めがけて競漕します。皆が皆熟練したチームではなかったらしく、遅いのもあれば早…

琵琶湖遠征紀行の4

この頃は「講談」が娯楽のひとつになっていたせいか、とても「名調子」という文章が多いです。 文章にリズムがあるので書き起こしている側としては大変わかりやすくしかも書き出しやすい。 この頃に活躍していた夏目漱石も落語なんかが非常に好きで、当時確…

琵琶湖遠征紀行の3

数日間練習に励みつつ、かつちょっと観光気分。 雨が降ってもとりあえず練習。2チーム出場するので借りる端艇はふたつです。 30日 午前端艇にて唐崎神社に参詣し、近江八景の一なる松を見る。午後三井寺に詣づ。 31日 午前不山寺を訪ふ。 8月1日 午後…

琵琶湖遠征紀行の2

いよいよ出発、松江市内を流れる大橋川?の汽船乗り場から東へ中海に出、馬潟(まかた)の沖をすぎて弓ケ浜半島の先にある境港に至る。ここから郵船三河丸に乗って日本海周りで敦賀へ向かう。 行く先が関西だと、岡山へ向かう修学旅行とは当然行程がちがいま…

琵琶湖遠征紀行の1

4.1 琵琶湖遠征紀行 破月 (8号附録 1頁〜12頁) 面吹き払ふ朝風も何となく心地よき、7月28日の早朝我学友会端艇部選手14名は威風凛々クラッチの音勇ましく馴れし艇庫を後にして、琵琶湖遠征の途に上りぬ。 回顧すれば、昨夏我部選手が琵琶湖上一嵐…