2008-01-01から1年間の記事一覧

商業高等学校その7

基礎教養としての音楽教育。美術学校教授を招いてというから本格的である。国外に出て向こうの上流階級相手にわたりあわねばならないのだからそう言う所で臆しては困るというところだろうか。端艇競漕はどこの高校にもとりあえず部があったようである。ただ…

新・御宿かわせみ

「新・御宿かわせみ」 平岩弓枝 文芸春秋 ISBN:9784163266801 C0093「在日一世の記憶」 小熊英二(おぐま えいじ) 姜尚中(かん さんじゅん) 集英社新書0464 ISBN:9784087204643 C0221題名のとおり新シリーズの第一巻。先日のは第二巻になる。 出会っ…

商業高等学校その6

教育環境として図書室。 語学研修の一環としての英語会。読むことだけでなく実践の方も重視していると強調している。 要するに発表会を催して、財界教育界公使などを招待して有望な人材をごらんに入れる機会を供している訳だ。 自分としては図書館の方に興味…

商業高等学校その5

六千九百坪というのはどういう規模なのか、全然イメージがわかない。ご一新当時は神田区はどんな風景だったのか。どのような開発をしてこのような学校が設備されたのかと興味が湧く。商業学校と外国語学校が分離してるゆく過程にもいろいろな意図があっった…

商業高等学校その4

よって以下の如し(おいおい) 年次によってだんだん人数が少なくなっているというのは単なる偶然か? といいつつ専攻部の数の少なさはやはり意味があるにちがいない。 確実に30人から40人の減数があるというのはやはりそれなりの理由があるというべきか…

商業高等学校の3

「領事」とはどういう人だったっけ?大使館員?不勉強もいいところだ。 特質化した専門学校という位置になるのだろうか。最後の行にその答えがあるようにも思える。 修業年限が計4年となるとかなり本格的である。学科の内容を見る限り実践的なものが多そう…

ジーンワルツ

「ジーンワルツ」 海堂尊 新潮社 ISBN:9784103065715 C0093「蓮池流韓国語入門」 蓮池薫 文春新書659 ISBN:9784166606597 C0287 おなじみ桜宮シリーズ。今回は清川兄のご登場。 魔女に手玉にとられております。なるほど彼は産婦人科?否、外科医になった…

商業高等学校の2

前回官吏の養成と書いたが、官吏とは限らないのかもしれない。広く一般の企業家を養成支援するためのものかもしれないと言う気がしてきた。 帝国主義の跋扈するこの時代、国力をあげるためには国内外でひろく活躍する企業戦士の養成が国家的事業として試みら…

自然な建築

「自然な建築」 隈研吾 岩波新書1160 ISBN:9784004311607 C0252 安藤忠雄と同じく、「読んで楽しい建築家」として発見する。建築家には哲学が備わっていないといけないのだな。すくなくとも国際的にはなれない。 それにしても面白い設計である。といいつ…

商業高等学校の1

面白いと言えば面白い。面白くないといえば面白くない。 中学校の会報になぜ「高等学校」の説明が延々書かれるかというと、きっとカタログ的に情報源にされいるということなのだろう。ともかく、明治の有名人の名前はずらずら並ぶし、その沿革をみると明治時…

きのうの世界

「きのうの世界」 恩田陸 講談社 ISBN:9784062140614 C0093 これはいつも読んでいる新聞に連載されていたので、開始当初からずっと読んでおりました。 毎朝読むのって癖になる。たまにどうしようもないのにはまって、やれやれなんて思いつつ続けたりするのだ…

校長の更迭

いったいどんな不祥事があったんだ? 6.1 校長の更迭 毀誉紛々たりし柴田校長は昨年非職をぜられ、 9月下浣に至りて高知県第一中学校教頭理学士岩淵○先生我高の校長に任ぜられぬ、即ち現今の校長あり、 現校長は柴田氏の如く宛転滑脱の才子風なく、常に至誠…

金成先生の転任

尋常中学校もそうそう数がないせいか遠方から配属される教師も多かったのだろう。この金成先生は嘱託教師からレベルアップできたのだろうか。次の配任は京都尋常中学とある。そういえば夏目漱石も四国や熊本へと赴任したのだと思い出す。 松江には師範学校も…

うたう警官

「洗脳」 スピリチュアルの妄言と精神防衛テクニック 苫米地英人(とまべち ひでと) 三才ブックス ISBN:9784861991301 C0011 「うたう警官」 佐々木譲(ささき じょう) 角川春樹事務所 ISBN:4758410453 C0093 題名はショッキングですが、じつは日常的につ…

新入学生

今回は入学生のはなし。 約200名というのは大して少ない感じはしないかもしれないが、地域をみるとその守備範囲?はじつに現在の島根県東部全域に達している。少子化の現代ではあまり想像できないが、戦前は富国強兵、産めよ増やせよ政策により子供の数は…

証書授与式その2

卒業後の進路をみると、旧制中学校というものがどういう人材を輩出していたのかが窺える。 他の号に卒業生の名簿と卒業後の職務を書いた項があるのだが、それを見ると其の感は深くなる。 ただ、此の明治時代教育制度自体が定まっていないところがあって学校…

証書授与式の1

37名である。同じ号に入学生の項目があるが、これによると定員100名余り。 各年によって定員が増減するのだろうか。それとも休学、退学、留年が多いのだろうか。 ここのところ気になる。とりあえず名前だけ見ても時代がかっていて楽しい? どなたか曾祖…

大仙行その6

今回で終了。 7時頃から思い思いに名和神社(なわじんじゃ)に詣でる。桜の花はほとんど終っている。 日本海を松林の向こうに見る。ここに住んでいた「名和氏」は後醍醐天皇?に関する歴史的要人のひとり。 8時半に名和を発ち、淀江尋常小学校にて昼食、日…

大仙行その5

大山村には軍馬養成所があるというが、ただ広いだけでなにもみえなかった。人間はいないし、皆ばらばらになって歩いたが路に迷ったようである。 先鋒隊をおくったのだが、船上山はみえるけれどどこにもみちがないという。みればなるほど取りつく島もないくら…

負ける建築

// 「負ける建築」 隈研吾(くま けんご) 岩波書店 ISBN:4000021591 C0052「華族夫人の忘れもの」新・御宿かわせみ 平岩弓枝 文芸春秋 ISBN:9784163274904 C0093 こういう本も珍しい。これも一種の「巨人」かなどと思いつつ。建築史の観点がおもしろい。惜…

大仙行その3

どうも赤松村の赤松の池?を目指しているらしい。が、路がわからないので漸くであった車を引いた男に尋ねる。赤松の池には大蛇の伝説があって、こんなに大勢で行ったら大蛇が余程驚くだろうよと笑っている。 小道には荊や棘のある雑草が茂っていてうるさいの…

大仙行その4

第二日目である。大神神社に詣る。次に権現さま。残雪がまだかなりある。 「きりわけ」の偉観を見る為に河原へと降りてみる。この日は天気が良く弓ケ浜の向こうに島根半島まで見えたらしい。 大山寺近くの豪円山スキー場あたりから、天気がよければこのよう…

大仙行その2

どじょうすくい踊りで有名な安来の港をすぎて、10時に米子に着く。 これからは徒歩である。まず日野川を渡らねばならならない。今も何本か橋はかかっているがかなりの幅である。ちょうど大山を背景とした絵はがきが資料の中にあったのでこれは一種の名所な…

映画「コール」

決して爽快とかそういうタイプの映画ではないのだけれども。 すごい配役陣でまとまった、見て損した気にはならない作品。 ケビン・ベーコンにシャーリーズ・セロン、スチュワート・タウンゼントという甘い二枚目に、ダコタ・ファニングというだめ押し。 それ…

大仙行その1

さてまず出立のこと。4月14日である。朝が早いから宿に泊まったのかそれとも下宿なのかは判然としないが、4時起床である。多少曇っていたらしいが出る頃には好天のきざしが見える。しかし6時に集合となっているのに7時になってもまだ生徒があつまらな…

大仙紀行概要

次回からは4年級以下の伯耆大山旅行記を数回掲載する。 言い訳をすれば、漢字はなんとか部首で検索できるのだが、ひらがなの草書風活字があってこれが読めないときがある。ゆえに一部日本語とは思われない言い回しになっているがご了承をいただきたい。その…

第十三日目

今回で完結となる。三刀屋からの道はそれほどの高低差はない。 現在54号線沿いの加茂(かも)の町周辺には川を渡る橋のところに「ラメール」という「白亜のお城」が唐突に建っているので見てみてください。 完成当時はむやみに目立っていましたが、何年か…

フォールアウト

「フォールアウト」世界貿易センタービル崩落は環境になにをもたらしたか ファン・ゴンザレス 岩波書店 ISBN:4000246186 C0031改めて考えればこれほど恐ろしい話は無いというお話。 米国の貿易センタービルの倒壊テロによる環境汚染がこういう形で隠蔽され、…

ペイバック

ハードボイルドとはこういうのを云うのさ。 メル・ギブソンいいねえ。声がまた渋い。 文句なしの映画でした。脇役もそろっているし、見ていて楽しい。(ワシはサデイストか) なんだか原作があったという話だったっけ? なんであの女優さんほとんど「女王様…

第十二日目

夜明けの霧をかきわけ頓原(とんばら)を発つ。午前七時には幽谷の入り口にたったがこれからが大変だった。昼尚暗いしかも胸まで草の生い茂る草の中を薮漕ぎしながら二里ばかり行くと神社が有った。 瀧へ行く路を聞こうと思ったが家すら無い。あっても廃屋で…